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耕作放棄地 コウサクホウキチ

デジタル大辞泉の解説

こうさくほうき‐ち〔カウサクハウキ‐〕【耕作放棄地】

高齢化や過疎化による人手不足などで、過去1年間耕作されたことがなく、今後数年の間に再び耕作する意思のない農地遊休農地。→荒廃農地
[補説]農林水産省が5年ごとに行う農林業センサスにおいて、農家の自己申告に基づいて把握・集計される

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

耕作放棄地

農林水産省が自治体などを通じて5年ごとに調査する農林業センサスでは、「1年以上作付けされず、今後数年も作付けする考えのない土地」と定義。データは農家らの自己申告で、05年の調査では約38万6千ヘクタール。東京都の約1・8倍の広さだった。また08年度、センサスとは別に、土地の荒廃状況を知るため農地基本台帳に記載された農地を調査。農地13・5万ヘクタールが復元困難な放棄地とされた。農業政策の転換で小規模農家の経営の厳しさは増した。国は全農家対象だった個別の作物への支援制度を廃止。07年産の作物から、緩和措置はあるものの、原則4ヘクタール以上(個人)の耕作面積を持つ「担い手」に支援する仕組みに変わった。

(2009-05-14 朝日新聞 朝刊 島根 1地方)

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百科事典マイペディアの解説

耕作放棄地【こうさくほうきち】

農林水産省の耕地および作付面積調査では,〈すでに2年以上耕作せず,かつ将来においても耕作しえない状態の土地〉,農業センサスでは,〈過去1年間作付けされておらず,今後数年間のうちに再度耕作するはっきりとした意思のない土地〉と定義されている。

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農業関連用語の解説

耕作放棄地

以前耕地であったもので、過去1年間以上作物を栽培せず、しかも、この数年の間に再び耕作するはっきりした意思のない土地をいう。

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農林水産関係用語集の解説

耕作放棄地

農林水産省の統計調査における区分であり、調査日以前1年以上作付けせず、今後数年の間に再び耕作するはっきりした意思のない土地。
なお、これに対して、調査日以前1年以上作付けしなかったが、今後数年の間に再び耕作する意思のある土地は不作付け地といわれ、経営耕地に含まれる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

耕作放棄地
こうさくほうきち

過去 1年以上にわたって作付けされず放置され,今後数年間に再び耕す予定のない土地。日本では特に農業従事者の高齢化や人手不足が原因で増加している。農林水産省の 2015年の調査によると耕作放棄地の総面積は 42万3064haで,1990年の 21万6785haに比べて倍増した。土地の原野化や土壌の荒廃がいったん進行してしまうと,再び農地として活用することが難しく,また土地放置による病害虫や鳥獣被害の発生,雑草の繁茂など,周辺環境への悪影響も問題視される。優良な農地の確保と有効利用の促進は日本の低い食糧自給率の向上をはかるためにも重要な課題であるとして,2013年の農地法改正や,耕作放棄地を再活用する農業者や農地中間管理機構などによる再生の取り組みを支援する交付金事業など,さまざまな対策がとられた。(→農地保全

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

耕作放棄地
こうさくほうきち

1年以上作物がつくられておらず、耕作を再開する見込みのない農地。農林水産省の世界農林業センサスは「以前耕地であったもので、過去1年以上作物を栽培せず、しかも、この数年の間に再び耕作するはっきりした考えのない土地」と定義しており、5年ごとに耕作放棄地の面積などを農家による自己申告方式で調査している。1985年(昭和60)ごろまで、日本の耕作放棄地面積は13万ヘクタール前後で推移していたが、2010年(平成22)調査では39万6000ヘクタールと全耕地の1割弱に達した。世界的には水不足、砂漠化、異常気象、病害虫の発生、生態系の破壊、戦乱などで耕作放棄地が増えているが、日本ではもっぱら農業労働力の高齢化とこれに伴う後継者不足により耕作放棄が進んでいる。都市部に住む親族や自分たちの食べる分だけを作付けする自給的農家が農地を相続するケースが増え、農地が手つかずのまま放置されるようになった。このため農業で生計をたてている農家に耕作地がうまく引き継がれず、大規模農家の育成や農業規模の拡大が進んでいない。農林水産省によると、日本では2012年時点で約250万人いる農業従事者のうち70万人が2018年までに引退する見込みであるため、農地の所有と利用を切り離し、いかに耕作地を意欲ある農業生産者へ引き継ぐかが課題となっている。耕作地は長期間、作付けなどがされないと、土壌の荒廃、表土の流出、原野化が進み、再び農地として活用するのはむずかしくなる。
 なお従来、日本では耕作放棄地の定義が二つあったほか、休耕地、遊休農地など関連用語の定義があいまいで、農業関係者に混乱が生じていた。このため農林水産省は2012年12月、用語や定義を整理し、過去に耕作されていた農地を、現在作付けされている「耕作地」、現在は作付けされていないが草刈りなどで容易に農地に戻る「不作付の農地」、竹や高木などを除去しなければ耕作できない「再生利用が可能な荒廃農地」、森林などになって農地への復原がむずかしい「再生利用が困難と見込まれる荒廃農地」、農家が農地と認識していない「原野化した土地」の五つに分類した。耕作放棄地の定義は世界農林業センサスに基づくと定め、「不作付の農地」「再生利用が可能な荒廃農地」「再生利用が困難と見込まれる荒廃農地」の三つが耕作放棄地に該当すると定義した。従来の「耕作放棄地調査」(2013年から「荒廃農地の発生・解消状況に関する調査」に改称)で耕作放棄地としてきた農地は、「荒廃農地」と名称を変更し、「再生利用が可能な荒廃農地」「再生利用が困難と見込まれる荒廃農地」「原野化した土地」の三つが該当するとした。また農地法30条3項第1号に基づく「利用状況調査」で従来、遊休農地としていた農地は「再生利用が可能な荒廃農地」に該当すると定義した。さらに、「耕地面積調査」による耕地には「耕作地」と「不作付の耕地」が該当し、それ以外の農地は「荒廃農地」にあたると整理した。[編集部]

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