自励振動(読み)じれいしんどう(英語表記)self-excited oscillation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自励振動
じれいしんどう
self-excited oscillation

周期的でない外力が加えられた系に励起され,成長し,持続する振動。たとえば,バイオリンなどの弦を弓で押しつけて一定の方向へ一定の速さで引き,摩擦によって誘起させる弦の振動がある。管楽器のリード,風による電線の鳴きなども空気が狭いところを通るときの摩擦が起す自励振動である。機械,タービン,自動車,航空機などの異常振動もこれに起因することが多い。自励振動は,負の抵抗が働くときに振幅が増大する振動を生じる現象であり,正の抵抗が働いて振幅が減少する減衰振動の逆振動である。電気振動回路の発振,自動制御系の時間遅れ振動などは,負抵抗の非線形項が発振に重要な役割を果し,その研究は非線形振動論の発展の契機となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

じれいしんどう【自励振動 self‐excited oscillation】

外部から振動的入力を与えられることなしに持続する振動を自励振動と呼び,自励振動を生ずる系を自励振動系と呼ぶ。われわれが日常接する機械的,電気的,また化学的な周期現象の多くが自励振動に起因していると考えられる。自励振動の最も典型的なものは,はじめ真空管発振器の特性を調べるために導かれた次のファン・デル・ポールVan der Pol方程式で表されるものである。ここでa>0,tは時間を表し,utの関数である。

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世界大百科事典内の自励振動の言及

【振動】より

…例えばバイオリンの弦は弓で一方向にこすることによって振動を起こす。このような現象を自励振動という。電気振動における自励振動は発振回路に利用されている。…

※「自励振動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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