自然薯(読み)ジネンジョ

デジタル大辞泉 「自然薯」の意味・読み・例文・類語

じねん‐じょ【自然×薯】

ヤマノイモ別名 秋》もず高音―を掘る音低く/虚子
[類語]里芋八頭薩摩芋甘藷ジャガ芋馬鈴薯山芋山の芋長芋親芋種芋
[補説]書名別項。→じねんじょ

じねんじょ[書名]

三浦哲郎短編小説雑誌海燕」平成元年(1989)5月号に掲載翌年、第17回川端康成文学賞受賞。

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精選版 日本国語大辞典 「自然薯」の意味・読み・例文・類語

じねん‐じょう【自然薯・自然生ジャウ】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物やまのいも(山芋)」の異名。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「薯は山をうばって金輪際に自然生(じねんじゃう)」(出典俳諧・常盤屋の句合(1680)一五番)
  3. ( 自然生 ) ( 形動 ) 人の手が加わらないで、天然のままに実るさま。また、その作物。じねんじょ。
    1. [初出の実例]「先種後熟とは一切うえいで熟することはあるまいぞ。自然生(じネンジャウ)のものはしらずぞ」(出典:玉塵抄(1563)五)

じねん‐じょ【自然薯・自然生】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 植物「やまのいも(山芋)」の異名。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「名はじねんじょの三吉」(出典:浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節(1707頃)上)
  3. ( 自然生 ) ( 形動 ) =じねんじょう(自然生)
    1. [初出の実例]「所謂自然生(ジネンジョ)放浪者」(出典:雲は天才である(1906)〈石川啄木〉二)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「自然薯」の解説

自然薯 (ジネンジョ)

植物。ヤマノイモ科多年生つる植物,園芸植物,薬用植物。ヤマノイモの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の自然薯の言及

【いも(芋∥薯∥藷)】より

…またサトイモは焼畑で他の雑穀や根菜類といっしょに栽培されることが多い。日本で多くみられるヤマノイモには,全国に自生するジネンジョ(自然薯)と中国原産で栽培されるナガイモとがある。ジネンジョはいもをすりおろして〈とろろ〉として食べるほか,煮ることもある。…

【ヤマノイモ】より

…しかし多くの野生種の地下貯蔵器官は明らかに地下茎である。
[食用とされる主要な種]
 (1)ヤマノイモ(ジネンジョ)D.japonica Thunb.(中国名は日本薯蕷(しよよ),野山薬) 人里近い山野林間に自生し,いもは食用に利用される。粘りが強い。…

※「自然薯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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