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芦屋釜(読み)あしやがま

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

芦屋釜
あしやがま

茶の湯釜の一種。福岡県遠賀郡芦屋町で鋳造された茶釜。生産は鎌倉時代末期から始り,博多,播磨,伊勢などにもその分派がある。室町時代中期頃が最盛期ですぐれた作品を生んだが,桃山時代京釜盛行に押されて衰退し,江戸時代初期に終滅した。地肌がなめらかで,絵画的な文様を鋳出すのが特色。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

芦屋釜

福岡・芦屋町付近で作られた鉄製茶の湯釜の総称。鋳造は鎌倉時代ごろに始まり、室町時代に名声が高まったが、援助していた戦国大名大内氏の滅亡などで17世紀初めに鋳物師が消えたとされる。滑らかな手触りと胴部の文様、スカートのように張り出した「羽(は)」が特徴。国重要文化財に指定された茶釜9点のうち、九州国立博物館が収蔵する「芦屋楓流水鶏図真形(かえでりゅうすいにわとりずしんなり)釜」など8点を芦屋釜が占める。

(2006-01-05 朝日新聞 夕刊 1社会)

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百科事典マイペディアの解説

芦屋釜【あしやがま】

葦屋釜とも記す。福岡県芦屋で作られた茶釜。桃山時代以前のものを古芦屋という。鎌倉末〜室町期に全盛,室町末期の代表的釜師大江宣秀がいる。形式は真形(しんなり)が最も多い。地肌(はだ)がなめらかで,地文の鮮麗なのが特色。
→関連項目芦屋[町]京釜天明釜西村道仁

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世界大百科事典 第2版の解説

あしやがま【芦屋釜】

筑前国(福岡県)遠賀川の河口の芦屋の里で鋳造された茶の湯釜の総称。桃山時代以前のものをとくに古芦屋と呼ぶ。茶の湯釜の起源は建仁年間(1201‐04)に明恵上人が芦屋の鋳物師に鋳させたのに始まると,西村道冶の著した《釜師之由緒》にみえるが,天明釜の方が古いとする説もあり,つまびらかでない。茶の湯の隆盛に伴い,室町時代には名物釜が盛んにつくられた。芦屋釜の特色は引中型(ひきなかご)を用いていること,真形(しんなり)釜が多く,鐶付(かんつき)は鬼面を用い,地肌は滑らかで鯰肌(なまずはだ)が多く,陽鋳の絵画的地紋で飾られていることである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

芦屋釜
あしやがま

鎌倉時代から桃山時代にかけて、筑前(ちくぜん)国(福岡県)遠賀(おんが)川河口の芦屋津で鋳造された茶釜の総称。形は真形(しんなり)、鐶付(かんつき)は鬼面(きめん)、肌は絹肌か鯰(なまず)肌を特徴とする。州浜、松、梅、竹、鶴(つる)、馬などの地紋もある。京釜の出現により、江戸時代初期には衰滅した。天命(てんみょう)釜と並ぶ古作釜の代表。[筒井紘一]

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世界大百科事典内の芦屋釜の言及

【釜】より

… 産地としては,筑前芦屋と下野天明(てんみよう)が古くから知られる。芦屋釜は大内氏歴代の保護により栄えたが,大内氏が滅び京釜が隆盛をみるとしだいに衰退し,江戸時代初期には終滅した。芦屋の鋳物師には大江,太田,藤原などの家系がある。…

【金属工芸】より

…一方,茶の湯の流行とともに,茶の湯釜の鋳造も盛んとなった()。福岡県遠賀川河口の芦屋で作られた芦屋釜と,栃木県佐野天明(てんみよう)で作られた天明釜はとくに名高い。芦屋釜はしっとりした鉄の地肌と風雅な鋳出文様に特色があり,天明釜は荒々しい地肌と形姿のおもしろさに特色がある。…

※「芦屋釜」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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