茂津多岬(読み)モッタミサキ

デジタル大辞泉 「茂津多岬」の意味・読み・例文・類語

もった‐みさき【茂津多岬】

北海道南西部、渡島おしま半島にある岬。日本海に面し、海岸一帯は狩場茂津多道立自然公園に指定されている。

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日本歴史地名大系 「茂津多岬」の解説

茂津多岬
もつたみさき

渡島半島北部狩場かりば山地稜線が日本海に突き出し形成された急峻な断崖の岬で、瀬棚せたな町と島牧しままき村の境界に位置する。冷水茂津多ひやみずもつた岬・中茂津多なかもつた岬・茂津多岬を合せて茂津多岬と総称する。神威かむい岬・雄冬おふゆ岬とともに蝦夷三険岬とされ、南部分の海岸線は蝦夷親不知えぞおやしらず異名がある。「西蝦夷地場所地名等控」に「惣名スツキ之内 カリバ モツタ崎」とみえ、スツキ場所に含まれた。

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改訂新版 世界大百科事典 「茂津多岬」の意味・わかりやすい解説

茂津多岬 (もつたみさき)

北海道南西部,渡島(おしま)半島北部の日本海側にある岬。後志(しりべし)支庁島牧村檜山ひやま)支庁せたな町の境に北から冷水(ひやみず)茂津多岬,中茂津多岬,茂津多岬があり,総称して茂津多岬と呼ぶ。狩場山(1520m)が日本海に突出したところで,海岸線は屈曲に富み,高さ数十mの海食崖が約3kmにわたって連続する。狩場茂津多道立自然公園に含まれ,岬の先端には茂津多岬灯台がある。1976年,岬の先端部に国道229号線の茂津多トンネル(全長1974m)が開通した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「茂津多岬」の意味・わかりやすい解説

茂津多岬
もったみさき

北海道南西部、渡島(おしま)半島西岸の日本海に突き出た岬。檜山(ひやま)振興局管内と後志(しりべし)総合振興局管内の境界をなす狩場山地(かりばさんち)が絶壁をなして日本海に臨む所で、神威岬(かむいみさき)、雄冬岬(おふゆみさき)とともに西蝦夷三険岬(にしえぞさんけんみさき)とよばれた。国道229号の瀬棚町(現、せたな町)―島牧村(しままきむら)間の工事は16年間を要し、1976年(昭和51)完成。岬下は茂津多トンネル(全長1974メートル)で抜ける。自動車トンネルとしては道内有数の長さ。岬一帯は狩場茂津多道立自然公園域。

[瀬川秀良]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「茂津多岬」の意味・わかりやすい解説

茂津多岬
もったみさき

北海道南西部,渡島半島の北部,日本海に面した岬。狩場山 (1520m) が日本海に突出したところで,安山岩が高さ約 200m,長さ約 3kmにわたり絶壁をなし,その崖上に灯台がある。岬付近の海岸は,1972年指定の狩場茂津多道立自然公園に属する。古くから交通の難所とされていたが,76年国道 229号線が開通。

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世界大百科事典(旧版)内の茂津多岬の言及

【島牧[村]】より

…北海道西部,後志(しりべし)支庁島牧郡の村。北は日本海に面する。人口2301(1995)。村名はアイヌ語の〈シュマコマキ(背後に岩のあるの意)〉より転訛したといわれる。文化年間(1804‐1818)に江差の人が運上屋を開設して以来ニシン漁で栄えた。海岸部には漁業集落が点在し,小河川の流域には農地が見られる。おもな漁獲物にはホッケ,イカ,タコなどがある。農業は零細経営の農家がわずかな水田と畑作を営む程度である。…

※「茂津多岬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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