虚偽表示(読み)きょぎひょうじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

虚偽表示
きょぎひょうじ

相手方と通謀して外形上意思表示があったかのように仮装することをいう (民法 94条1項) 。たとえば,差押えを免れるため友人と通謀して彼に譲渡したものと仮装するなど。また一部有効な行為があった場合でも,たとえば,売買は真実行われたが,その代金を半額だと仮装するなどは虚偽表示となる。虚偽表示は真実の意思を伴っていないから無効であるが (1項) ,取引の安全を保護するため,善意第三者に対してその無効を主張することができない (2項) 。なお,虚偽表示を通謀虚偽表示心裡留保単独虚偽表示とし,両方をあわせて広義に用いる場合もある。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょぎひょうじ【虚偽表示 Scheingeschäft[ドイツ]】

債権者からの強制執行を免れることなどを目的として,ある者(表意者という)が,相手方と通謀して,真意でないことを承知のうえで意思表示することをいう。たとえば,夫が所有する不動産を妻に贈与する意思がないのに,妻と合意のうえで,贈与したことにして夫から妻へ移転登記をする場合などである。また,たとえば,冗談でAがBに100万円を贈与するというように,表意者が,相手方と通謀することなく,真意でないことを承知のうえで意思表示をすることも広い意味で虚偽表示と呼ぶことがある。

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大辞林 第三版の解説

きょぎひょうじ【虚偽表示】

〘法〙 相手方と通謀してなした真意でない意思表示。当事者間では無効であるが、善意の第三者に対してはその無効を主張できない。
産業財産権がないのに、あるかのように虚偽の表示をすること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

虚偽表示
きょぎひょうじ

相手方と通謀して内心の意思と合致しない意思(効果意思という)を表示すること。通謀虚偽表示ともいう。[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

きょぎ‐ひょうじ ‥ヘウジ【虚偽表示】

〘名〙 法律で、相手方としめし合わせて行なう仮装の意思表示。当事者間では無効であるが、事情を知らない第三者には無効であることを主張できない。

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