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西夏文字 せいかもじXi-xia wen-zi; Hsi-hsia wên-tzǔ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

西夏文字
せいかもじ
Xi-xia wen-zi; Hsi-hsia wên-tzǔ

西夏王国でタングート語を書き写すためにつくられ,用いられた文字漢字に似た外見と構造をもち,6133字ある。現存するこの文字で書かれた文献には,仏典の翻訳,辞典などがあり,多く敦煌から出た。

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百科事典マイペディアの解説

西夏文字【せいかもじ】

中国,西夏で行われた文字。楷書(かいしょ),行書などいくつかの書体があり,右からの縦書き。多くは表意文字で,漢字の構成法を模倣して6000字ほど作られている。音価など不明のものがかなりある。
→関連項目カラ・ホト西夏語西田龍雄

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世界大百科事典 第2版の解説

せいかもじ【西夏文字】

西夏国(1032‐1227)の国定文字として,1036年に公布され,西夏国滅亡後も使われていた文字。西夏語の表記に用いられた。最も年代の新しい資料は,近年,中国河北省保定で発見された明代初期の碑文である。建国の英主,李元昊(りげんこう)が野利仁栄(やりじんえい)に作らせたと伝えられる。全体で6133字あり,漢字と似て約300種の冠(かんむり),偏,旁(つくり)などの要素を組み合わせて(44通り)構成され,形声字,会意字が多い。

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大辞林 第三版の解説

せいかもじ【西夏文字】

タングート族西夏で用いられた表意文字。1036年に公布、約400年間使用。総数六千数百字。縦書きで、楷書、行書、草書、篆書てんしよの書体がある。長らく未解読文字であったが、日本の西田竜雄により、その大半が解読された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

西夏文字
せいかもじ

1036年に公布されて、以後約400年余り使われた西夏国の国定文字。全部で六千数百字あって、書体には、楷書(かいしょ)、行書、草書、篆(てん)書がある。漢字によく似た形をもち、偏、旁(つくり)、冠(かんむり)などの要素の組合せでつくられるが、漢字とは違って象形字や指事字はなく、西夏人の独特の発想を背景として構成される会意字が圧倒的に多く、形声字もある。たとえば、「血」に皮偏をつけると「血管」になり(会意)、「空(から)」ngahを音符として「注ぐ」ngahがつくられる(形声)。左右に同じ要素を並べたり(「集」、「双」)、要素の配置を左右逆にしてつくられる対称文字「人」と「心」、「盗む」と「盗人」も特徴的である。また、基本字から派生字をつくるのに二つの手順があった。〔1〕基本字に別の要素を添加する接合法、「切る」に「金冠(かねかんむり)」をつけて「のこぎり」。〔2〕基本字の一部を別の要素と入れ替える置き換え法、「文字」の旁を「造る」の偏と置き換えて「筆」。
 文字相互の間の関連づけがおもしろい。西夏人がこのような表意文字を考案したのは、単に漢字を模倣しただけではなく、西夏国内でいろいろのことばを話す少数部族に、どのように発音しても同じ意味を伝達できる便利な通達手段を与えるためであった。種々の仏教経典、論典はもとより、法律文書、文学、詩、格言からおみくじに至るまで、多量の資料が残り、西夏人の日常生活もこの文字によって記録されている。西夏国滅亡以後もなおこの文字は使われていた。[西田龍雄]
『西田龍雄著『西夏文字――その解読のプロセス』(1980・玉川大学出版部) ▽西田龍雄著『西夏文華厳経』全3巻(1975~77・京都大学文学部) ▽西田龍雄著『アジアの未解読文字』(1982・大修館書店)』

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世界大百科事典内の西夏文字の言及

【西夏】より

…また榷場貿易ではラクダ,馬,牛,羊,毛氈などのほか,甘草,蜜蠟などを輸出して,絹織物,香薬,磁器,漆器などを輸入した。
[文化]
 李元昊は西夏文字の創造に独立意識を燃やし,この文字を公布した広運3年(1036)を記念して,年号を大慶元年と改めた。以後,西夏国の公用語は,おそらくそれまで使われた漢語に替わって西夏語となり,公用文字は西夏文字に定められた。…

※「西夏文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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