観相(読み)カンソウ

デジタル大辞泉 「観相」の意味・読み・例文・類語

かん‐そう〔クワンサウ〕【観相】

容貌ようぼう骨格などから、その人の性質・運命などを判断すること。人相を見ること。
連句の付け方の八体の一。世相人生の悲喜哀楽を観じた付け方。→七名八体しちみょうはったい

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精選版 日本国語大辞典 「観相」の意味・読み・例文・類語

かん‐そうクヮンサウ【観相】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人相を見て、その性質、運命などを判断すること。人相見(にんそうみ)
    1. [初出の実例]「鷲津先生は橘町の住。〈略〉柳橋の歌妓等毎度観相(クヮンサウ)を乞ふ」(出典胡瓜遣(1872)〈仮名垣魯文〉初)
  3. 世相、人生を観じた連歌または俳句の称。
  4. 支考の連句付合論、七名八体説の中の、付け方八体の一つ。すべて世相、人生の悲喜哀楽を観ずるような付け方。有心付に属する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「観相」の意味・わかりやすい解説

観相
かんそう

面相、手相骨相などの肉体的、生理学的な相(すがた、特徴)から、その人間の性格、気質運勢などを鑑定すること。しかし、人々にもっとも関心のあるものは自分の運勢なので、観相とは一般に運勢の鑑定をさしている。こうした観相の成立する絶対的条件として、それぞれの人間の肉体的な相は、人間の内面や性格と密接な関係があるとする前提が必要である。すなわち、肉体的な相からその人間の性格、気質、健康、気力などを知れば、これによって運勢も推察できるとするものである。観相は、人間の肉体的諸形態を類型化し、これに生理、病理、心理、気質、性格の類型を裏づけして行う。したがって、かならずしも非科学的なものではない。観相は古来、インド、中国、エジプト、ギリシアをはじめとして世界各地で発達したが、現代でも人間の顔を数字化・記号化してコンピュータにかける現代人相学が盛んで、犯罪学などにも応用されている。

[深作光貞]

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百科事典マイペディア 「観相」の意味・わかりやすい解説

観相【かんそう】

広義には手相,人相,骨相(骨相学)など人の身体的特徴によって,その人の運勢の吉凶を判断する方法狭義には人相判断をさす。

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