角化症(読み)かくかしょう(英語表記)keratosis; keratodermia

  • かくかしょう カククヮシャウ
  • かくかしょう〔カククワシヤウ〕
  • 角化症 keratosis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

角皮症ともいう。表皮組織を構成する細胞のうち,最上層を構成する角質層肥厚増殖,形成異常に基づく疾患総称。このうち乾癬などのように強い炎症を伴うものを炎症性角化症という。角化症は限局性と汎発性 (全身性) に大別され,さらに原因により非遺伝性角化症,遺伝性角化症,毛包 (毛嚢) 性角化症,黒色表皮腫などに分類される。

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百科事典マイペディアの解説

皮膚の角質層の過剰形成をきたすもの。角質増殖症とも。先天性角化症と後天性角化症に大別される。前者は遺伝的な素因によって発生するもので,各種魚鱗癬(ぎょりんせん),先天性掌蹠(しょうせき)角化症,ダリエー病などがある。後者にはたこ魚の目などがこれに属する。
→関連項目さめ(鮫)肌鱗屑癬

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家庭医学館の解説

 皮膚のいちばん外側は角質(かくしつ)という硬い層でおおわれています。これが異常に厚くなった状態を角化症(角皮症(かくひしょう))と呼びます。
 正常な皮膚の角質は肉眼ではっきり見えるものではありませんが、厚くなるとかさついた鱗屑(りんせつ)(ふけや日焼けしたあとにむけてくる薄皮を連想してください)としてみられます。粉をふいたような鱗屑を粃糠疹(ひこうしん)(米ぬかの意)と呼びます。角質がさらに厚くなると、亀裂(きれつ)ができ、魚のウロコのように見えます。これが魚鱗癬(ぎょりんせん)です。
 特殊な例ですが、ぶつぶつとこけが生えたように硬くなるものもあります(苔癬(たいせん))。
 手のひらや足の裏はもともと角質が厚いのですが、このような場所にできる角化症は(かかと)の皮膚より硬くなります。これが胼胝腫(べんちしゅ)(たこ(「たこ(胼胝腫)」))です。
 湿疹(しっしん)、みずむし、いぼなどの皮膚病でも角質は厚くなります。それぞれアレルギー、かび、ウイルスが原因ですが、これらは角化症とは呼ばれません。

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世界大百科事典 第2版の解説

皮角質層の著しい厚を主症状とする皮膚疾患群。このうち発赤を伴い炎症症状の顕著なものは炎症性角化症と呼ばれる。
[種類]
 魚鱗癬(ぎよりんせん)(さめ肌)を代表とし,多くは遺伝性を示すが,その発症機序は大部分不明で,現在国際的に統一された分類はない。おもな疾患として次のものがある。(1)尋常性魚鱗癬 生後間もなくから皮膚が乾燥し,ざらざらになり,魚鱗状を呈するもの。優性遺伝と伴性劣性遺伝の2型がある。

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大辞林 第三版の解説

角質層が肥厚する皮膚病の総称。タコやウオノメなど。角皮症。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 皮膚表面の角層が異常に厚く堅くなる疾患。代表的なものとして、たこ、さめはだ、乾癬(かんせん)などがある。原因は、遺伝や代謝障害などがあるが、不明のものもある。

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世界大百科事典内の角化症の言及

【皮膚】より

… (1)遺伝性疾患 生下時より病気の発症が運命づけられているもので,診断はできても治療は困難である。皮膚のあざや奇形,いわゆる母斑と全身異常を合併する母斑症,皮膚が魚のうろこ状を呈する魚鱗癬(ぎよりんせん)群を代表とする角化症,核酸,タンパク質,脂質,糖質代謝経路に関与する酵素の異常,欠損が証明されている種々の代謝異常症など。(2)伝染性疾患 いわゆる感染症で,ウイルス,リケッチア,クラミディア,細菌,真菌,原虫,寄生虫などによる皮膚病。…

※「角化症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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