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証拠保全 しょうこほぜんSicherung des Beweises

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

証拠保全
しょうこほぜん
Sicherung des Beweises

(1) 民事訴訟法上,正規の証拠調べがなされる以前に,あらかじめ証拠調べをしないと証拠方法の使用が困難になるおそれがある場合,本案の訴訟手続と切り離して行なわれる証拠調べの手続き。証人が病気で重態であるとき,外国に長期旅行に出る予定のあるとき,検証物に滅失の危険があるときなどに行なわれる。 (2) 刑事訴訟法上,公判手続の証拠調べ以前に,あらかじめ行なわれる証拠調べ手続き。強力な権限をもつ訴追側に対抗する手段として,被疑者被告人またはその弁護人に認められたもの。あらかじめ証拠を保全しておかなければその使用が困難となる事情があり,しかも第1回公判期日前であるときにかぎって認められている。保全された証拠物,作成された調書については,後日公判でその取り調べを請求することになる。

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デジタル大辞泉の解説

しょうこ‐ほぜん【証拠保全】

民事訴訟法上、正規の証拠調べの時期まで猶予していては、その証拠方法の使用が不可能または困難になる場合に、本案の手続きに先だって行われる証拠調べの手続き。刑事訴訟法にも同様の手続きがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうこほぜん【証拠保全】

(1)民事訴訟上,正規の証拠調べの時期まで待っていたのでは,その証拠の使用が不能または困難になる事情(たとえば,証人の死亡や外国への移住,検証すべき現状の変更のおそれ等)がある場合に,あらかじめ本来の手続と別個に証拠調べをしてその結果を保存しておくための付随手続をいう(民事訴訟法234条以下)。証拠保全手続は,訴訟係属の前後を問わずすることができる。通常,申立てによって開始されるが,訴訟係属中は職権でも命ずることができる(237条)。

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大辞林 第三版の解説

しょうこほぜん【証拠保全】

訴訟において、正規の証拠調べまで待っていてはその証拠の取り調べが不可能または困難となる場合に、あらかじめ行われる証拠調べの手続き。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

証拠保全
しょうこほぜん

民事訴訟法では、あらかじめ証拠調べをしておかなければ、のちにその証拠を使用することが困難になる事情がある場合に、訴えの提起前、または訴訟の係属後、正規の証拠調べ前に、裁判所があらかじめ証拠調べをして、その結果を確保する手続をいう。申立てにより開始されるが、訴訟の係属中は、裁判所が必要と認めれば、職権をもって証拠保全の決定をすることができる。証拠保全はすべての証拠方法について許される。証拠保全の手続において尋問した証人について、当事者が口頭弁論においてふたたび尋問の申出をしたときは、裁判所はその尋問をしなければならない。
 刑事訴訟法では、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときに、被告人、被疑者または弁護人の請求によって、第1回公判期日前に限って、裁判官が押収、捜索、検証、証人の尋問または鑑定の処分をする手続をいう。[内田一郎]

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