出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
香川県北西部,坂出市と丸亀市の境界にある山。標高422m。別名讃岐富士とよばれ,美しい富士山型をなすが,火山ではなく,溶岩台地の一部が浸食から取り残されたビュートの典型である。山頂部は安山岩がおおい,その下部は花コウ岩からなる。全山松におおわれた年中常緑の美景も,最近マツクイムシのため枯木が目立つようになった。山麓には早くから桃畑などの果樹園がよく発達していたが,最近は宅地化が進んでいる。特に東麓には,番の州コンビナート開発とともに社宅群が進出してきた。本州四国連絡橋坂出~児島ルート(瀬戸大橋)が1987年完成し,それと結ぶ四国横断(高松)自動車道の坂出インターチェンジが山の北麓にある。
執筆者:坂口 良昭
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
香川県中北部、坂出(さかいで)市と丸亀市の境をなす山。山容は円錐(えんすい)型で讃岐富士(さぬきふじ)ともいう。讃岐平野に突出する独立峰で、その姿を四方から眺めることができ、「箱庭」といわれる讃岐平野の一点景をなす。標高422メートル。ビュートといわれる侵食残丘で、基層をなす花崗(かこう)岩の上に輝石安山岩がのっている。歌にも多く詠まれ、西行(さいぎょう)は「讃岐にはこれをや富士といいの山朝げの煙たたぬ日もなし」と詠んだと伝える。山麓(さんろく)にはモモ、ブドウなどの果樹が多く栽培され、モモの開花期は美しい。山頂には薬師堂がある。瀬戸内海国立公園に属する。裾野(すその)は最近住宅地化が進みつつある。
[稲田道彦]
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
…平野部は讃岐山脈から流出する河川によって複合扇状地状三角州が形成され,讃岐平野と総称されるが,おもなものに東から香東川による高松平野,土器川による丸亀平野,財田川による三豊(みとよ)平野がある。平野部で目立つ屋島や飯野山のような開析溶岩台地は日本では香川県のみにみられる。屋島は安山岩が頂上に広く残り,下部は花コウ岩からなるメサ型溶岩台地で,五色台(高松市と坂出市の境)や小豆島の美しの原も同じものだが,こちらは面積が特に広い。…
※「飯野山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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