(読み)ゾウ

デジタル大辞泉 「贈」の意味・読み・例文・類語

ぞう【贈】[漢字項目]

常用漢字] [音]ゾウ(呉) ソウ(漢) [訓]おくる
ゾウ
金や物をおくり与える。「贈呈贈答贈与贈賄遺贈寄贈恵贈
死後官位をさずける。「贈位追贈
ソウ1に同じ。「寄贈

ぞう【贈】

[名]物をおくること。「A氏図書
[接頭]官位を表す語に付いて、死後におくられたものであるという意を表す。「正一位

そう【贈】[漢字項目]

ぞう

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精選版 日本国語大辞典 「贈」の意味・読み・例文・類語

ぞう【贈】

  1. 〘 接頭語 〙 官位を表わす語の上に付き、死後賜わったものである意を示す。「贈正三位」など。
    1. [初出の実例]「故大将をこそは、贈大臣の宣旨を下させ給はめ」(出典:栄花物語(1028‐92頃)日蔭のかづら)

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普及版 字通 「贈」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 18画

(旧字)
人名用漢字 19画

[字音] ゾウ・ソウ
[字訓] おくる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は曾(そう)。〔説文六下に「玩好相ひるなり」と手遊びのものを相送る意とする。〔周礼、春官、男巫〕に「、堂(だうそう)す」とあって、堂贈は古い祭儀の名。〔杜子春注〕に「とは疫をふを謂ふなり」、また〔周礼、春官、占夢〕に「季、王のを聘(と)ふ。吉を王に獻ず。王拜して之れを受く。乃ち四方に舍(せきはう)(釈菜して祭る)して、以て惡る」とあり、贈とは悪夢悪疾を他に移し送ることをいう。これを玩弄の器に移して遺棄することもあって、「玩好相ひる」という訓を生じたのであろう。もとは厄払いの呪儀であった。死者におくるものを賻贈(ふそう)といい、これも本来は祓邪の意をもつものであったと思われる。金文の〔段(だんき)〕に、冬祭の蒸の次の日に、曾の祭が行われており、のちの堂贈にあたるものであろう。

[訓義]
1. おくる、ものをおくる。
2. つかわす、おう、おくりやる、おいはらう。
3. とむらう、悪邪をはらいやる。
4. おくりもの。

[古辞書の訓]
立〕 ムツブ・オクル・オクリモノ 〔字鏡集 オクル・マス・ムツブ

[語系]
dzng、djingは声義近く、は〔説文〕六下に「物相ひ加するなり。一に曰く、るなり。副ふるなり」とあって、物を送ることをいう。は盤(舟)中のものを捧げる形。貝はもと財貨というよりも、祓邪の呪器であった。

[熟語]
贈位贈貽贈遺・贈官贈餽・贈・贈玉・贈言・贈行・贈号贈謚・贈死贈賜贈恤贈助・贈序贈贐・贈贈錫・贈送贈儺・贈呈・贈答・贈品贈賻・贈別・贈封・贈・贈与・贈労・贈賄
[下接語]
遺贈・雅贈・寄贈・贈・恵贈・顕贈・持贈・受贈・親贈・贈・追贈・堂贈・賻贈・分贈・捧贈・贈・賄贈

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