鉄剤(鉄欠乏性貧血治療剤)(読み)テツザイテツケツボウセイヒンケツチリョウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

鉄剤(鉄欠乏性貧血治療剤)

製品名
《クエン酸第一鉄ナトリウム製剤》
クエン酸第一鉄Na沢井製薬、日本ジェネリック)
クエン酸第一鉄ナトリウム(鶴原製薬)
フェネルミン(小林化工、富士製薬工業)
フェロステック(武田テバファーマ、武田薬品工業)
フェロミア(エーザイ、サンノーバ)
《フマル酸第一鉄製剤》
フェルム(日医工)
《溶性ピロリン酸第二鉄製剤》
インクレミン(アルフレッサファーマ)
《硫酸鉄製剤》
フェロ・グラデュメット(マイランEPD)

 鉄欠乏性貧血に効果の高い薬です。代表的なものが硫酸鉄製剤で、胃腸に徐々に鉄が放出され、胃腸障害の少ない薬です。服用後2週間ほどで効果が現れ、1~2か月で貧血は回復しますが、完治には半年の服用が必要です。


①過敏症状がおこることがあります。服用を中止し、すぐ医師に相談してください。


②吐き気・嘔吐おうと腹痛、下痢、便秘、食欲不振といった症状がおこることがあるので、その場合は医師に相談してください。


①いろいろな剤型があり、食後すぐにまずに服用します。1日の服用回数、服用量、服用時間については医師の指示を守ってください。


②鉄欠乏状態にない人には使用できません。再生不良性貧血・溶血性貧血消化性潰瘍、慢性潰瘍性かいようせい大腸炎、限局性腸炎などの胃腸病の人、発作性夜間血色素尿症の人、腸管に著しい狭窄きょうさくがある人、またテトラサイクリン系の抗生物質制酸剤タンニン酸を含む食品、セフェム系抗生物質のセフジニル製剤、キノロン系合成抗菌剤甲状腺ホルモン剤などを服用している人は、必ず医師に報告しましょう。


 鉄剤と併用すると、相互作用成分吸収が悪くなります。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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