鉄道建設・運輸施設整備支援機構(読み)てつどうけんせつうんゆしせつせいびしえんきこう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉄道建設・運輸施設整備支援機構
てつどうけんせつうんゆしせつせいびしえんきこう

鉄道をはじめとする陸上運送および海上運送などの運輸設備の整備を促進するための機関。略称は鉄道・運輸機構。英語名はJapan Railway Construction, Transport and Technology Agency、略称はJRTT。「独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法」(平成14年法律第180号)に基づき、2003年(平成15)10月に日本鉄道建設公団(1964年設立。1998年に解散した日本国有鉄道清算事業団の業務を継承)と運輸施設整備事業団(1987年設立の新幹線鉄道保有機構が1991年に鉄道整備基金となり、これと船舶整備公団とが統合し1997年に設立された事業団)が統合して設立された、国土交通省所管の独立行政法人である。本社は神奈川県横浜市中区本町。東京と大阪の支社のほか、北海道と九州の新幹線建設局などがある。

 業務の内容は以下のとおりである。

(1)鉄道の建設 全国新幹線鉄道整備法(昭和45年法律第71号)に基づき、整備新幹線の建設、整備を行う。東北新幹線(2010年東京―新青森間全線開通)、北陸新幹線(1997年高崎―長野間開通、2015年長野―金沢間開通)、北海道新幹線(2016年新青森―新函館北斗(しんはこだてほくと)間開通)、九州新幹線(2011年鹿児島ルート開通)を完成させており、北海道新幹線(新函館北斗―札幌間)、九州新幹線長崎ルート(武雄温泉(たけおおんせん)―長崎間)などの路線の建設を進めている。また都市圏の通勤等混雑緩和のための鉄道網整備・複線化工事などを実施している。

(2)鉄道への助成 大都市および周辺の鉄道網整備に対し補助金の交付などの助成を行うことにより、輸送力の増進を図る。そのほか、鉄道駅などの施設の整備、幹線鉄道の高速化など、各種の鉄道事業に対して助成、支援を行う。

(3)国内船舶共有建造の推進 鉄道・運輸機構と海運業者が船舶建造費用を分担し船舶を共有するという船舶共有建造制度により、国内海運業界の維持・発展に貢献する。

(4)地域公共交通への出資 持続的な地域公共交通ネットワークの再構築を図る事業への出資等を行う。

(5)日本国有鉄道(国鉄)清算事業 国鉄から継承した土地の処分や、旧国鉄職員への年金給付など、国鉄清算事業に関する業務を行う。

[土居靖範 2018年7月20日]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉄道建設・運輸施設整備支援機構
てつどうけんせつ・うんゆしせつせいびしえんきこう

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法 (平成 14年法律 180号) に基づいて設立された独立行政法人。運輸施設整備事業団 (船舶整備公団と鉄道整備基金を統合して 1997年に発足) と,日本鉄道建設公団 (1964年発足,1998年に日本国有鉄道清算事業団の業務を一部継承) の二つの特殊法人を統合して設立された。鉄道建設や運輸施設整備を促進することにより大量輸送機関を基幹とする輸送体系の確立をはかるとともに,運輸技術に関する基礎的研究を行なうことにより陸上,海上および航空運送の円滑化をはかることを目的とする。おもな業務内容は,(1) 新幹線や都市鉄道の建設および事業者への貸し付け・譲渡,(2) 鉄道助成業務 (整備新幹線建設,リニアモータカー等鉄道技術開発推進,安全・防災対策等への助成) ,(3) 旅客船貨物船の共有建造業務,(4) 高度船舶技術業務 (研究開発促進助成,高度船舶技術の調査等) ,(5) 基礎的研究業務 (運輸分野における基礎的研究推進制度の実施) ,など。また,国鉄清算事業本部を設置し,旧国鉄から継承した土地や JR株式の処分を行なう。

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