長岳寺(読み)ちょうがくじ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

長岳寺
ちょうがくじ

奈良県天理市柳本(やなぎもと)町にある高野山(こうやさん)真言(しんごん)宗の寺。山号は釜口山(かまのくちさん)。通称、釜口大師とよばれる。本尊は阿弥陀(あみだ)三尊。山号の由来は、当地が日本武尊(やまとたけるのみこと)の第10子釜口王の遺跡であることによる。824年(天長1)に淳和(じゅんな)天皇の勅願により弘法(こうぼう)大師空海が創建したと伝え、もと大和(おおやまと)神社の神宮寺であったという。鎌倉時代には興福寺大乗院の末寺となったが、1602年(慶長7)徳川家康から朱印寺領100石を寄進された。江戸時代末より大師信仰の中心地として知られている。五智(ごち)堂、延命殿、庫裡(くり)、鐘楼門はいずれも国の重要文化財。本尊の阿弥陀三尊像は仁平(にんぴょう)元年(1151)の墨書銘があり、玉眼嵌入(かんにゅう)仏では最古のもので、多聞天(たもんてん)・増長天像とともに国の重要文化財に指定されている。山内には浄土庭園、庫裡近くに鶴亀庭園がある。[祖父江章子]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ちょうがく‐じ チャウガク‥【長岳寺】

奈良県天理市柳本町にある高野山真言宗の寺。山号は釜口山。天長元年(八二四)空海の開創。当初は堂宇僧坊四二棟を連ねた大寺であったが、鎌倉時代以後、火災などにより衰微荒廃。江戸時代に復興した。鎌倉時代の五智堂は真面(まめん)堂とも傘堂とも呼ばれ、鐘楼門とともに有名。釜口大師。

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