物理療法の一つで,電気を人体に用いて行う治療法。0.5~2000Hzの周波数の断続的な直流電流を用いる低周波療法と,周波数が50万Hz以上の電磁波(ただし赤外線以上のものを除外する)を応用する高周波療法がある。低周波電気療法は,末梢性神経麻痺の治療に用いられ,通電刺激によって支配筋に筋収縮を起こさせ,筋萎縮を遅延させる効果がある。ただし神経再生には影響しない。人体に直接電流を流すので,その回路の人体の出口と入口に,金属電極を厚い布で包み,水で湿らせた導子をおく。高周波電気療法は超音波療法,超短波療法,極超短波療法などがこれに含まれ,これらはいずれもジアテルミーdiathermyと呼ばれて温熱療法に用いられる。ホットパックなどの伝導熱と異なって,ジアテルミーは温熱がからだの深部にまで到達する。関節や筋肉の痛みをやわらげる物理療法として,非常にしばしば利用されている。
執筆者:岩倉 博光
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