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とも

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説


とも

広島県南東部,沼隈半島南東端にある港町。福山市に属する。旧町名。 1956年福山市に編入。中世より瀬戸内海の要港として栄えた。現在も昔の繁栄を偲ぶ町並みが残っている。伸鉄は,在来工業としての船釘製造の鍛冶の伝統をひくもので,代表的な工業である。神功皇后ゆかりの沼名前神社仙酔島皇后島があり,鞆の観光のシンボルとなっている。春はタイ網で,夏は海水浴でにぎわう。鞆公園は名勝に指定。法宣寺の天蓋マツは有名。背後には福山の中心市街地にいたるスカイラインが通じ,一帯は瀬戸内海国立公園に属する。


とも

弓具の一種。弓を引く人の左手首に結びつけ,矢を放った際の弦の衝撃を防ぐために使用された。半月形の袋状で,内部に絹綿や獣毛を詰めてつくった革製品正倉院宝物に伝存し,古墳時代にすでに存在したことが埴輪によって知られている。平安時代以後実用品としてはほとんど絶えていたらしく,武官の射礼 (じゃらい) 用の形式的弓具となった。

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デジタル大辞泉の解説

とも【×鞆】

古く、弓を射放したときの弓返りを防ぐため、左の手首に結びつけて弦(つる)を打ち止めた丸い皮製の道具。弦がこれに触れて音をたて、威容を示したといわれる。
[補説]「鞆」は国字。

ほむた【×鞆】

《「ほむだ」とも》「とも(鞆)」に同じ。
「上古の時の俗(ひと)、鞆を号(い)ひて―といふ」〈応神紀〉

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百科事典マイペディアの解説

鞆【とも】

広島県福山市南端の漁港。一帯は鞆ノ浦といい,古くからタイ漁と景勝で知られ,沖の仙酔(せんすい)島とともに瀬戸内海国立公園に属する。瀬戸内海のほぼ中央にあって奈良時代から内海航路の拠点であった。
→関連項目福山[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

とも【鞆】

広島県福山市の港町。沼隈(ぬまくま)半島の先端に位置し,沿岸一帯は鞆ノ浦と呼ばれ,仙酔(せんすい)島や弁天島,朝鮮使節李邦彦にその眺望を〈日東第一形勝〉と賞された対潮楼,半島南西端,沼隈町側の阿伏兎(あぶと)岬にある阿伏兎観音(磐台寺)など,島と海との好景に恵まれている。瀬戸内海国立公園に含まれ,また鞆公園として国の名勝となっている。
[古代・中世の鞆]
 瀬戸内海のほぼ中央に位置するため古くから潮待ち港となり,大宰帥大伴旅人遣新羅使一行も寄港したことが《万葉集》に見え,奈良時代にすでに内海航路の拠点となっていたことが知られる。

とも【鞆】

弓をひく人の左腕に結びつけて,矢を放った際に弦の衝撃を防ぐために用いる革製品。半月形の袋状に作り,内部に獣毛などをつめて弾性をあたえてある。その形を巴形と形容すれば,鞆絵(ともえ)すなわち巴という語源説につながる。古墳時代の遺品は材料の関係でのこっていないが,形象埴輪として鞆をかたどったものがあるほか,人物埴輪のなかにも,あるいは左腕に着装し,あるいは左腰に垂下した状態で,鞆の形をあらわしたものがある。

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大辞林 第三版の解説

とも【鞆】

弓を射る時、左手首につける、丸い革製の道具。弓弦で手首や手首にかけた釧くしろを打つのを防ぐのに用いる。つるに打たれて高い音を発する。革ひもで結びつけた。古墳時代に行われているが、平安以後は、武官の儀仗用となった。ほむた。 「ますらをの-の音すなり/万葉集 76

ほむた【鞆】

〔「ほむだ」とも〕
とも(鞆) 」に同じ。 「宍しし・腕ただむきの上に生ひたり。其の形、-の如し/日本書紀 応神訓

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