デジタル大辞泉
「順世派」の意味・読み・例文・類語
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じゅんせい‐は【順世派】
- 〘 名詞 〙 ( [梵語] Lokāyata の訳語 ) 仏教以前から存在した、インドの唯物論の一学派。地・水・火・風の四大(四つの物質)だけを認め、物質から離れた精神の存在を認めない。感覚だけを真として、現世主義、快楽主義を主張した。ローカーヤタ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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順世派 (じゅんせいは)
古代インドの自由思想家の一人アジタ・ケーサカンバリンが説いた唯物論・快楽至上主義の説を奉ずる学派。アジタの四元素説は霊魂の存在を完全に否定するもので,正統バラモン思想のアートマンを否定する一方,当時の人々が最も重大視した業の報いの有無の問題に関しても,善悪の行為の報いはいっさい否定し,道徳も宗教も必要なしとするものであった。このように来世を認めず,業の報いを否定し,現世の快楽を至上とする思想をサンスクリットでローカーヤタLokāyataと呼び,仏典は〈順世外道〉と訳している。また後世にはチャールバーカCārvākaとも呼ばれる。
執筆者:高橋 明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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順世派
じゅんせいは
Lokāyata
「世俗に従う者」の意。ゴータマ・ブッダと年代的に近接するアジタに代表される古代インドの唯物論の一派。霊魂の存在を否定し,地,水,火,風の4元素とその存在の場である虚空のみを実在として認め,業の結果をも否定し,現世主義,快楽主義を主張,その主張はチャールバーカ Cārvākaとも呼ばれる。なおインドの唯物論は近代にいたるまで行われた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の順世派の言及
【快楽主義】より
…彼の学園ではつねに快活な笑いとくつろいだ喜びが絶えなかったという。一方インドのチャールバーカ派あるいは[順世派]では極端な唯物論の立場をとり,感覚的実在以外に何も認めず,輪廻も業も否定した。とすれば人生の目的は感覚的快楽の追求もしくは苦痛の回避しかないと考えた。…
※「順世派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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