主に人間の顔を外側からながめたときの下顎を表わすのが本来の用法である。アギ、アギトに比べ中古・中世を通じて使用頻度が高く、顎(あご)を意味する代表的な語であった。この状況は近世前期の上方では保たれたが、近世後期の江戸ではオトガイの使用は減少する。この時期、アゴが下顎の意味でも使われるようになると、アゴとオトガイとの意味上の区別が失われ、オトガイは顎の代表語の地位をアゴに譲った。→あぎ・あぎと

(い)+頁(けつ)。〔説文〕十二上に頤を
の重文とし、「
(あご)なり」、
七下を「
ふなり」とする。字形よりいえば、
は乳房の象形、
は
中での授乳式、
は乳子に授乳する形。頤はその儀礼の形を示し、みな、養育の儀礼に関する字である。
字鏡〕頤 頷、
ふ、面、頰、於止加比(おとがひ) 〔名義抄〕頤 ア(ヤ)シナフ・イコフ・カヘリミル・オトガヒ出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…脱臼後は早く整復する必要がある。
[おとがい(頤)]
下顎の正中部,下唇の下に,横走する溝をへだてて突出する部分である。英語でchinと呼ぶ部分であるが,日本語には〈おとがい〉といういささか古びた言葉しかなく,日常は〈あご〉や〈下あご〉で不正確ながらこの部分を指すことが多い。…
※「頤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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