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題詠 だいえい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

題詠
だいえい

和歌の創作方法の一つで,現実の体験とはかかわりなく,あらかじめ与えられたによってむもの。事物に触発された直接的な感興を詠む「詠物」などに対する。その萌芽は『万葉集』の大伴家持の歌などにみられるが,平安時代に入って,漢詩句を題とした『句題和歌』 (894) のように漢文学の影響を受ける一方で,屏風歌歌合などの流行に伴って盛んになり,中期には類題和歌集の『古今和歌六帖』のような編纂物も生み出され,院政期になると,四季,恋,雑の 100題を詠んだ『堀河百首』が出現して題詠が確立した。

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デジタル大辞泉の解説

だい‐えい【題詠】

あらかじめ決められた題によって詩歌を作ること。また、その作品。

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百科事典マイペディアの解説

題詠【だいえい】

和歌,連俳,漢詩用語。あらかじめ設定された題によって詠作すること。短歌では,《万葉集》のころにもあったが《古今和歌集》以後特に多くなり,歌合(うたあわせ)や屏風(びょうぶ)歌が盛んになるにつれて題詠が歌の本道のように考えられた。
→関連項目古今和歌六帖日本紀竟宴和歌堀河百首

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世界大百科事典 第2版の解説

だいえい【題詠】

和歌,連歌俳諧,漢詩等で,あらかじめ決められた題によって詠作すること。平安時代に,漢詩の影響や,歌会,歌合,屛風歌の詠作等,遊戯や競詠の場で複数の人々によって詠まれたこと,また詠歌の内容が伝統的に形成されたことなどから,題詠の風が広く行われ,《古今和歌六帖》《堀川院御時百首》などが編まれ,題の本意ということが意識された。歌題には,四季の風物や恋,名所など種々の分野のものがあり,〈立春〉〈花〉など単純な題のほか,〈江上早春〉のような結び題が行われた。

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大辞林 第三版の解説

だいえい【題詠】

題をきめて、それに即して詩歌や俳句を作ること。また、その作品。 ⇔ 雑詠

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

題詠
だいえい

あらかじめ決められた歌題によって詠む和歌の創作方法。奈良時代末の大伴家持(おおとものやかもち)のころから題詠が詠まれたが、平安時代に入り、初めは漢詩とともに同題で詠まれるようになり、歌合(うたあわせ)、屏風歌(びょうぶうた)などが盛んになると四季の景物を歌題とした題詠が普通となった。とくに平安後期になり、歌題が細分化され、四季、恋、雑にわたり100首単位などで歌題の組合せ(組題(くみだい))が決められるようになると、詠歌はもっぱら題詠によることになった。それ以降は、どのように歌題の本意をとらえて、いかにそれをじょうずに一首に詠み込むかが、詠歌の本道と解釈され、さまざまの歌論書、参考書が著述されている。[橋本不美男]

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