だい【題】
[名]
1 書物、または文章・芸術作品などの趣旨・内容を簡潔に、総括的に示す見出しの語句。標題。タイトル。「題をつける」
2 詩歌などに詠み込む事柄。「秋の風物を題に歌を詠む」
3 解答を求めて出す質問。問題。
[接尾]助数詞。試験などの問題を数えるのに用いる。「五題できた」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
だい【題】
〘名〙
① 書物の名。書名。題名。標題。
※性霊集‐奥書(1079)「勒成二三巻一、立レ題号曰、続性霊集補闕抄矣」 〔杜甫‐西郊詩〕
② 詩歌、文章また美術作品などで、その主意を初めに短く掲げたもの。
※伊勢物語(10C前)八二「交野(かたの)を狩りて、あまの川のほとりに至るを題にて、歌よみて」 〔燃藜余筆〕
③ 試験などの問題。とい。問題。
※宇津保(970‐999頃)吹上下「季英試みのたい給はりて、ひとり船に乗せられて出でたり」
④ 解決を求められていることがら。課題。また、議論などの主眼点。議題。
⑤ 詩や文章を書き記すこと。
※寛斎先生遺稿(1821)一・秋夜「漫興欲レ題還懶レ起、一杯烟酒臥二雲生一」
だい‐・する【題】
[1] 〘他サ変〙 だい・す 〘他サ変〙
① 書きつける。しるす。
※万葉(8C後)四・六四九・左注「是以題レ歌送答相二問起居一」
※花柳春話〈織田純一郎訳〉題言(1878‐79)〈成島柳北〉「花柳春話若干巻を寄せ、余に一言を題せしむ」
② ある事柄を題材に詩を作る。
※菅家後集(903頃)「和下紀処士題二新泉一之二絶上」
[2] 〘自サ変〙 だい・す 〘自サ変〙 題をつける。題名とする。
※史記抄(1477)一〇「次に世家と題して、其次に、呉太伯と分つべけれども」
※珊瑚集(1913)〈永井荷風訳〉序「題して珊瑚集となしぬ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
世界大百科事典内の題の言及
【題跋】より
…中国の文体の名称。明の徐師曾の《文体明弁》は題跋を,清の姚鼐(ようだい)の《古文辞類纂》は序跋類を立てている。題は書物の巻頭や書画の余白に書く短文であり,多くはその書物,書画に対する意見,感想などが述べられる。…
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出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報