中国、明(みん)末の東林(とうりん)派とよばれるグループの指導者。江蘇(こうそ)省無錫(むしゃく)の人。高攀竜(こうはんりょう)らとともに無錫の東林書院に依拠し、陽明(ようめい)学末流の無善無悪派(既成道徳の否定・批判派)に反対し、郷村秩序を再編する立場から、道徳重視の講学活動に努め、一方、14代万暦(ばんれき)帝とそれを取り巻く宦官(かんがん)派による王朝権力の恣意(しい)的な行使に敢然と対抗するなど、郷村における地主制的秩序に基づいた新しい王朝体制を模索しつつあった当時の官僚・士大夫(したいふ)層の間で、指導的役割を果たした。彼の死後、この運動の後継者らは、宦官派から「東林党」として弾圧された。
[溝口雄三]
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1550~1612
明末の東林党の指導者。江蘇省無錫(むしゃく)県の人。万暦(ばんれき)帝が3皇子をともに王に封じ,皇太子を立てるのを延期しようとすると,猛烈に反対し中止させた。また内閣に対抗して六部(りくぶ)の権限を強化しようとしたものの,敗れて免職となり帰郷した。その後1604年に,郷里の無錫で宋代以来の東林書院を復興し,在野の同志らとともに講学に専念した。学問的には,朱子学の立場に立つが,実践意欲が旺盛で,政治問題を論じては中央政治を動かすほどの影響力を持った。
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