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食物アレルギー しょくもつアレルギー food allergy

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

食物アレルギー
しょくもつアレルギー
food allergy

特定の食物摂取後に起こる病的な過剰反応(→アレルギー)。食中毒や毒性食物による反応,乳糖不耐症などの食物不耐症とは区別される。乳児や幼児に多くみられるが,加齢とともに耐性を獲得し症状を呈さなくなる場合もある。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵2015の解説

食物アレルギー

食物を摂取して発症するアレルギー。原因物質はアレルゲン(allergen=抗原)で、その大半がたんぱく質食品衛生法に基づき、アレルギーを引き起こす可能性のある原材料名には表示義務がある(2002年7月実施)。その原材料は卵、乳、小麦、ソバ、落花生の5品目(発症率の70%)。また、発症率は低いがエビ、カニ、サバ、大豆、鶏肉などの19品目については、可能な限りの表示を推奨している。食品中のアレルゲンを除去、あるいは分解した低アレルゲン食品が開発されている。食材のつなぎとなる牛乳や卵を除去したアレルゲン除去食品(ハンバーグソーセージマーガリン等)もあり、特別用途食品として認可されている。

(的場輝佳 関西福祉科学大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

食物アレルギー

主な原因食品は卵、牛乳、小麦、甲殻類、ソバなど。じんましんやせき、目が腫れるなどの症状が現れる。血圧低下や意識消失を伴う重い症状「アナフィラキシーショック」の状態に陥ると命に関わることも。緊急時には自己注射薬「エピペン」を打つと和らぐとされる。 2012年12月、東京都調布市乳製品のアレルギーがあった小学5年の女児が給食時の誤食で亡くなる事故が起きた。

(2016-01-18 朝日新聞 朝刊 ちば首都圏・1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

しょくもつ‐アレルギー【食物アレルギー】

特定の食物を摂取した際に起こるアレルギー症状。
[補説]食品衛生法では、原材料にエビ、カニ、小麦、ソバ、卵、乳(牛乳・乳製品など)、落花生の7品目いずれかが含まれる場合は表示を義務づけている。さらに、アワビ、イカ、イクラオレンジ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、サケ、サバ、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マツタケ、モモ、ヤマイモリンゴゼラチンの18品目についても、表示を推奨するとしている。

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栄養・生化学辞典の解説

食物アレルギー

 食品アレルギー食事アレルギー食事性アレルギーともいう.食物の特定の成分に免疫系が過敏に応答して,望ましくない反応を起こす症状.

出典|朝倉書店
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食の医学館の解説

しょくもつあれるぎー【食物アレルギー】

《どんな病気か?》
〈過剰な免疫反応が人体にマイナスに作用する〉
 人の体には、入ってくる異物を認識してこれを排除しようとする、免疫反応(めんえきはんのう)というしくみが備わっています。免疫反応は、細菌やウイルスなどから私たちの体をまもってくれるたいせつなしくみですが、なかには過剰に反応して不快な症状をもたらしたり、ときには生命をも脅(おびや)かすことがあります。このように、人にとってマイナスのかたちで作用するのがアレルギー反応です。
 アレルギー反応を起こす原因物質(アレルゲン)には、ダニやカビ、花粉やタバコの煙などがありますが、食べものがアレルゲンになっている場合を、とくに食物アレルギーといいます。
 私たちはふだん、いろいろなものを食べて栄養をとっています。こうした栄養分は、じつは体にとって異物になりますが、ふつうは免疫反応は起こりません。栄養分を吸収する腸管には独自の免疫調節機能が備わっていて、栄養となるものには免疫反応を起こさないよう、きちんと監視しているからです。
 食物アレルギーは、この免疫調節機能が乱れて起こります。
 アレルゲンとなるものには、たまごや牛乳、ダイズ、豚肉、そばなどがあり、食べると腹痛や下痢(げり)、嘔吐(おうと)などの症状を引き起こします。砂糖などの甘み成分やトウガラシの辛み成分もアレルギー反応を誘発します。
 アトピー性皮膚炎気管支ぜんそくのように、皮膚や呼吸器に症状がでる場合も少なくありません。
 ですから食物アレルギーの治療は、早めにアレルゲンとなる食物をつきとめて、献立から取り除くことが基本となります。
《関連する食品》
〈免疫機能を正常にもどす乳酸菌ビフィズス菌
○栄養成分としての働きから
 乳酸菌飲料ヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌には、免疫機能のバランスを正常にもどす働きがあります。
 食物アレルギーの多くは、IgE(免疫グロブリンE)という抗体(こうたい)が、肥満細胞ヒスタミンなどさまざまな化学物質を抱えた細胞)と結合することで起こります。乳酸菌にはこのIgEが体内でつくられるのを抑える作用があるのです。
 逆に、腸の粘膜(ねんまく)を覆(おお)っているIgA(免疫グロブリンA)という抗体は、食品に含まれるアレルゲンが腸管から入るのを防いで、アレルギー反応が起こらないようにする役目を負っています。実際、アレルギーの人は、体内でつくられるIgAが少ないことがわかっています。ビフィズス菌はこのIgAをふやして免疫機能を修正してくれます。
 魚の脂肪に含まれるIPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)にも、免疫機能を調整する作用があり、加えて食物アレルギーの症状であるぜんそくやアトピー性皮膚炎の炎症を抑える効果もあります。
 ただし、魚介類はアレルギー反応を誘発する可能性が高いので、IPA、DHAをとるときは、サプリメントで代用するとよいでしょう。
 植物油に含まれているリノール酸は、コレステロールの値を下げ、動脈硬化を予防する働きがあるとして、一時期大変注目されました。しかし最近では、過剰に摂取するとアレルギー症状を悪化させることがわかっています。
 この過剰摂取を解消するものとして期待されているのが、シソ油やエゴマ油などに多く含まれているα(アルファ)リノレン酸です。
 α―リノレン酸は必須脂肪酸の1つで、体内で合成することができないため、食品からとらなければなりません。
 摂取すると体内で代謝(たいしゃ)によってIPAやDHAにかわり、アレルギー症状の緩和に働きます。
 もう1つ、ビタミンCやナイアシンには、アレルギー症状を起こす原因物質であるヒスタミンの生成を抑える効果があります。ビタミンCはブロッコリーコマツナカリフラワー芽キャベツに多く含まれています。
 ナイアシンは、魚類や肉類に豊富に含まれていますが、それらがアレルゲンとなることも多いので注意が必要です。心配な場合は、サプリメントで補給しましょう。
食品添加物を含むスナック菓子などはひかえる〉
○注意すべきこと
 食物アレルギーの症状の現れ方は複雑で、あるものを食べたからといって症状がすぐにでるとはかぎりません。
 複数の食品の相互作用によって起こることもあります。それだけに原因となる食品を見つけるのは、たいへんむずかしいといえます。早めに専門医に相談するとともに、食べた食品を記録して、症状の出方をよく観察してみてください。
 アレルゲンがまだ特定できない場合は、アレルギー反応を起こしやすい生ものは避け、できるだけ加熱調理したものをとるようにします。
 甘味料や香辛料、食品添加物もアレルゲンになるので注意が必要です。添加物の多いコーラやスナック菓子、チョコレートなどの甘いお菓子はひかえましょう。
 またアレルゲンがわかっている場合は、それと同じ食品群からアレルゲンにならないものを探すなどして、栄養バランスを欠かないよう、くれぐれも注意してください。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

食物アレルギー
しょくもつあれるぎー
food allergy

特定の食物を摂取するとアレルギー症状をおこす場合をいう。その特定食物には魚類(とくに青身の魚)や肉類(とくに豚肉)のほか、牛乳、鶏卵、貝類、エビ、カニ、大豆、穀類、そば、チョコレートなどがある。近年の調査で食物アレルギーを引き起こすことが明らかになった食品のうち、とくに発症数が多いものとして、エビ、カニ、小麦、卵、乳の5品目と、症状が重篤で生命にかかわるためとくに留意が必要なものとして、ソバ、ラッカセイの2品目、合計7品目が、食品衛生法施行規則で「特定原材料」として定められた。これらを含む加工食品については、2002年(平成14)4月からその表示が義務化されている。また通知で表示を奨励する品目(特定原材料に準ずるもの)として、アワビ、イカ、イクラ、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、クルミ、サケ、サバ、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マツタケ、モモ、ヤマイモ、リンゴ、ゼラチンの18品目があげられ、先にあげた7品目とあわせた25品目(2013年9月時点)が「原材料表示すべき特定原材料等」とされている。
 原因となる食物は多種類にわたることもあり、また食べるたびに症状が現れるとは限らない。一般に、おもな症状として腹痛、下痢、湿疹(しっしん)、じんま疹、くしゃみ、咳(せき)、鼻汁、喘息(ぜんそく)発作などがある。
 診断法としては、詳細な食事日誌(みそ汁のだし、食用油の種類まで)を1~2か月間つけて、特定の食物と症状との因果関係を調べたうえで、疑わしい食物を1~2週間避け、症状がよくなったか不変だったかを観察したり、疑わしい食物を試験的に食べたとき症状が現れ、その食物を除去すると症状が消失することを確かめる方法がある。近年は食物抗原検索用の試験管内テストも行われ、ラジオアレルゴソルベントテストradioallergosorbent test(RAST)という。放射性同位体ヨウ素125(125I)で標識した抗免疫グロブリンE(IgE)を作用させて特異的IgE抗体を半定量する。食物抗原注射による減感作(かんさ)療法は行わない。治療は原因食物を食べないこと。[高橋昭三]
『西間三馨著『子どもの食物アレルギー』(1993・学習研究社) ▽上田伸男編著『食物アレルギーがわかる本』(1999・日本評論社) ▽松延正之著『ひろがる食物アレルギーの不思議――複雑化する中での対応』(2000・芽ばえ社) ▽上田伸男・坂井堅太郎『食物アレルギーと食育』(2001・少年写真新聞社) ▽中村晋・飯倉洋治編著『最新 食物アレルギー』(2002・永井書店) ▽角田和彦著『食物アレルギーとアナフィラキシー』(2003・芽ばえ社) ▽馬場実著『やさしい食物アレルギーの自己管理』(2003・医薬ジャーナル社) ▽馬場実・中川武正編『食物アレルギーの手びき――正しい知識と治療、食生活指導』改訂第2版(2003・南江堂) ▽小林陽之助著『食物アレルギーの治療と管理』(2004・診断と治療社)』

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