日本歴史地名大系 「馬籠峠」の解説
馬籠峠
まごめとうげ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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長野県南西端、木曽谷(きそだに)の南端にある峠。標高801メートル。近世の中山道(なかせんどう)(木曽街道)が通じ、北麓(ほくろく)に妻籠宿(つまごしゅく)(長野県南木曽町)、南麓に馬籠宿(岐阜県中津川市)がある。明治中期に西方に新道ができたためさびれたが、江戸時代の街道のようすをよく残し、現在、信濃(しなの)自然歩道の一部として整備されている。とくに馬籠から峠を越えて妻籠に至る約9キロメートルはハイキングコースとして利用者が多い。峠に立つと、南方の岐阜中津川方面が大観でき、藤村は『夜明け前』で「広い空は恵那(えな)山の麓(ふもと)の方にひらけ……」と記している。また正岡子規(しき)の「白雲や青葉若葉の三十里」の句碑もある。峠付近には木曽谷から搬出する材木を改める白木改番所(しらきあらためばんしょ)跡、立場(たてば)茶屋などが残っている。
[小林寛義]
『市川健夫著『信州の峠』(1972・第一法規出版)』
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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