鯛ノ浦(読み)たいのうら

日本大百科全書(ニッポニカ)「鯛ノ浦」の解説

鯛ノ浦
たいのうら

千葉県南部、外房(そとぼう)海岸、鴨川市(かもがわし)の内浦湾内の海岸。妙ノ浦(たえのうら)ともいい、水深10~15メートルの浅海には岩礁が広がっていてタイ生息の好条件をなしている。日蓮上人(にちれんしょうにん)生誕のおりにタイが跳びはねたとか、日蓮が船上から海の上に題目を書くとタイが集まってきたとかの伝説があり、殺生禁断の地として餌(えさ)が与えられてタイが多く生息するようになったといわれる。「鯛の浦タイ生息地」として1936年(昭和11)国の天然記念物に指定され、1967年(昭和42)には周辺の山林も含めて指定区域が拡張されて同時に特別天然記念物に昇格した。日蓮ゆかりの誕生寺門前に観光集落が形成されており、南房総国定公園(みなみぼうそうこくていこうえん)の観光ルート上の拠点をなす。

[山村順次]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「鯛ノ浦」の解説

鯛ノ浦
たいノうら

千葉県南部,鴨川市東部の太平洋岸にある内浦湾の一部海域。別称妙ノ浦地名日蓮上人誕生に際し大ダイが飛び上がったという伝説にちなむ。世界的にも有数のタイ生息地として知られ,1922年に天然記念物,1967年に特別天然記念物に国より指定されている。船からを与え,船ばたをたたくとタイが群がり集まる。南房総国定公園に属し,観光開発が盛ん。 JR外房線が通る。

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百科事典マイペディア「鯛ノ浦」の解説

鯛ノ浦【たいのうら】

千葉県天津小湊町(現・鴨川市)の内浦湾中の海域。妙ノ浦とも。湾岸誕生寺があり,殺生禁断が守られてきたためタイが多く,その生息地(特別天然記念物)として有名。船から投げる餌を求めて群がって浮上,全長1mに達するものもある。
→関連項目天津小湊[町]鴨川[市]南房総国定公園

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精選版 日本国語大辞典「鯛ノ浦」の解説

たい‐の‐うら たひ‥【鯛ノ浦】

千葉県鴨川市にある内浦湾の一海域。タイの群生地で、日蓮誕生のときに大きなタイが海上に飛びはねたという伝説から、タイの禁漁区となっている。特別天然記念物。南房総国定公園の一部。妙ノ浦。

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世界大百科事典 第2版「鯛ノ浦」の解説

たいのうら【鯛ノ浦】

千葉県南部,安房郡天津小湊町の内浦湾の別名。妙ノ浦ともいう。水深は約30mで,タイの群生地(特天)である。日蓮宗誕生寺前の乗船場の沖合100mの海域で観光船の船べりをたたき餌を投げると,体長60~70cmのタイの群れが浮かび上がる。1222年(貞応1)日蓮が生まれたとき,大ダイの群れが海面に躍り,海面が七色に輝いたという伝説があり,古くから禁漁区となってきた。【菊地 利夫】

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