鶏鳴・雞鳴(読み)けいめい

精選版 日本国語大辞典 「鶏鳴・雞鳴」の意味・読み・例文・類語

けい‐めい【鶏鳴・雞鳴】

〘名〙
ニワトリが鳴くこと。また、その鳴き声。
明月記‐文治四年(1188)九月二九日「及鶏鳴数声、雨漸滂沱」 〔詩経‐鄭風〕
一番鶏(いちばんどり)が鳴くころ。午前二時ごろ。丑(うし)の時。八つ時。
※延喜式(927)六「右毎年十一月上卯日鶏鳴。斎主潔斎。遙拝奉幣於神社
③ よあけ。あけがた。
※後二条師通記‐寛治六年(1092)八月一日「行幸十九日夜、当日鶏鳴之間可以候歟」
浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)七「すでに四更も過ぎたれば、東の陽気は是鶏明(ケイメイ)」 〔春秋左伝‐宣公一二年〕
[語誌]鶏の鳴き声から転じて②③の意を生じた。また、時刻を知らせる役人のことを「鶏人(けいじん)」と呼び、鶏冠(とさか)に似せて赤頭巾をかぶったという。「万葉‐一〇五」では「鶏鳴」を「アカトキ」と訓じている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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