黒む(読み)クロム

デジタル大辞泉 「黒む」の意味・読み・例文・類語

くろ・む【黒む】

[動マ四]
黒くなる。黒みを帯びる。
「―・める屋根の寂しげに立ちて」〈露伴・いさなとり〉
(「身がくろむ」の形で)暮らしが立つ。
「たがひに身の―・みて後」〈浮・織留・六〉
[動マ下二]くろめる」の文語形
[類語]真っ黒いか黒い黒い黒黒黒ずむどす黒い浅黒い色黒真っ黒け真っ黒黒っぽい漆黒黒み黒色こくしょく墨色赤黒い青黒い純黒直黒ひたぐろ鉄色煤色すすいろ烏羽からすばからすの濡れ羽色がんぐろ薄黒い黒変黒ばむ真っ暗暗闇真っ暗闇暗黒ブラックダーク

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精選版 日本国語大辞典 「黒む」の意味・読み・例文・類語

くろ・む【黒】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行四段活用 〙
    1. 黒くなる。古びたり、よごれたり、日に焼けたりして黒みを帯びる。
      1. [初出の実例]「風に飃(ふか)れ、日に暴(さら)され、形体は黒(クロミ)(く)け、剥げ裂け仏の所(みもと)に往詣して」(出典:聖語蔵本願経四分律平安初期点(810頃))
    2. ( 「身がくろむ」の形で ) 暮らしが立つ。何とか生活ができるようになる。
      1. [初出の実例]「夫婦の人の心さへ変らずは、互に身のくろみて後、又ひとつの寄相ひ成事」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)六)
    3. ( 「座がくろむ」などの形で ) その座がうまくとりつくろわれる。また、安泰になる。
      1. [初出の実例]「身を擲(なげうち)て居る御家来は無他事者也。一、三人あれば、御所労黒むもの也」(出典:葉隠(1716頃)一)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙くろめる(黒)

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