JAS(日本農林規格)(読み)じゃす

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

JAS(日本農林規格)
じゃす

Japanese Agricultural Standardの略称。正式には、日本農林規格という。「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」(略称JAS法)に基づいて、加工食品、木質建材等の品質と表示について定めている。農林物資の品質向上・改善、取引の単純公正化、生産・消費の合理化を図るために設けられたもので、農林水産大臣が農林物資規格調査会に諮問し決定され、同大臣名で告示し、発効する。JAS規格に指定されているのは、2009年(平成21)9月時点で、(1)品位、成分、性能その他の品質についての基準によるものが51品目、(2)生産の方法についての基準によるものが14品目、(3)流通の方法についての基準によるものが1品目の、計66品目である。

 JAS規格制度では、個々の規格で定められた品質と表示に基づいた格付け(検査)に合格した製品に「JASマーク」をつけることができる。このほかに特定JAS規格制度として特別な生産方法や特色ある原材料に着目した制度がある。1995年に熟成ハムなどが初めて指定され、「特定JASマーク」がつけられた。JASマークには、そのほかに「有機JASマーク」「生産情報公表JASマーク」「定温管理流通JASマーク」がある。なお、都道府県指定の規格に基づいて認証マークをつける地域食品認証制度(ミニJAS)も実施されている。

 この規格問題は、ISO(国際標準化機構)規格やデファクトスタンダード(事実上の標準)というような、いわゆる「規格」や「標準」の新しい問題につながり、企業の経営戦略や企業の競争に強く影響するようになってきている。

[青木弘明・石崎悦史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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