NATO(読み)ナトー

デジタル大辞泉の解説

ナトー【NATO】[North Atlantic Treaty Organization]

North Atlantic Treaty Organization》1949年に結成された西欧諸国の軍事機構。米国・カナダおよび欧州の資本主義国が加盟。冷戦終了後、東欧諸国が加わり、29か国で構成される(2018年現在)。最高機関は加盟国代表からなる理事会で、その下に北大西洋軍(欧州連合軍)を置く。本部はブリュッセル。北大西洋条約機構。→イー‐エー‐ピー‐シー(EAPC)
[補説]加盟国一覧
1949年:アイスランド・アメリカ・イギリス・イタリア・オランダ・カナダ・デンマーク・ノルウェー・フランス・ベルギー・ポルトガル・ルクセンブルク(原加盟国、12か国)
1952年:ギリシャ・トルコ
1955年:西ドイツ(1990年に東西ドイツ統一)
1982年:スペイン
1999年:チェコ・ハンガリー・ポーランド
2004年:ブルガリア・エストニア・ラトビア・リトアニア・ルーマニア・スロバキア・スロベニア
2009年:アルバニア・クロアチア
2017年:モンテネグロ

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百科事典マイペディアの解説

NATO【ナトー】

北大西洋条約機構North Atlantic Treaty Organization略称冷戦が激化した1949年に調印された北大西洋条約に基づき設立された自由陣営最大の国際軍事機構。加盟国中の一国に対する武力攻撃は全加盟国に対する攻撃とみなして集団的自衛権を行使することを規定している。その適用範囲はヨーロッパ・北米・北大西洋上の加盟国領土,駐欧加盟国軍隊となっている。最高機関は各国閣僚級代表で構成する理事会で,その下に防衛計画委員会(国防相級代表)および軍事政策指導に当たる軍事委員会(参謀総長級代表)などがある。ヨーロッパ連合軍最高司令部はベルギーのカストーにあり,北西欧・中欧・南欧の各司令部を指揮下に置く。大西洋海軍最高司令部はアメリカのノーフォークにあり,西大西洋・東大西洋の各司令部を指揮下に置く。条約加盟国は初め米国,英国,フランス,カナダ,イタリア,オランダ,ベルギー,ルクセンブルク,デンマーク,アイスランド,ノルウェー,ポルトガルの12ヵ国で,のちギリシア,トルコ,西ドイツ(現ドイツ),スペインが加わって16ヵ国となった。機構事務局は初めパリ,1966年フランスの軍事機構脱退(条約そのものには残留し,1995年部分的に復帰)に伴い1967年4月以後はブリュッセル。1989年の東欧革命以来,1991年のワルシャワ条約機構の解体,ソ連邦解体とつづく動きは冷戦時代の終りを印象づけ,NATOもポスト冷戦時代の新戦略に転換することになった。旧ソ連・東欧諸国との間に北大西洋協力会議を設置し,〈新NATO〉に向けて動きだし,1999年ポーランド,チェコ,ハンガリーが加盟し,19ヵ国となった。1999年3月―6月,コソボ紛争を契機としてNATO軍はユーゴスラビア空爆を実施した。その後2002年11月のNATO首脳会議は,リトアニア,ラトビア,エストニアのバルト3国と,スロバキア,スロベニア,ブルガリア,ルーマニアの計7ヵ国の加盟を承認し,2004年春にNATO26ヵ国体制に移行した。なお,同首脳会議ではテロ対応のために〈NATO即応部隊〉(2万人規模)を編成することが合意された。また,ロシアとの間に2002年5月〈NATOロシア理事会〉が設置された。
→関連項目アイゼンハワーアチソンアメリカ合衆国安全保障エストニアF16戦闘機集団安全保障シュピーゲルジョン・バーチ・ソサエティスクランブルストックホルム・アピールスパークスロバキアスロベニア第2次世界大戦中央条約機構トルーマントルーマン・ドクトリン西ヨーロッパ連合バルト三国ブリュッセルブルガリア平和のための協力協定ベビンベルギーポーランドヨーロッパ通常戦力条約ヨーロッパ防衛共同体条約ラトビアリッジウェーリトアニアルーマニアロシア

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世界大百科事典 第2版の解説

ナトー【NATO】

北大西洋条約機構North Atlantic Treaty Organizationの略称。北大西洋地域の北アメリカ,ヨーロッパ両大陸の西側諸国が調印した北大西洋条約に基づいて設立された集団防衛機構。 第2次世界大戦後,東西の冷戦が激化した1949年4月,ベルギー,カナダ,デンマーク,フランス,アイスランド,イタリア,ルクセンブルク,オランダ,ノルウェー,ポルトガル,イギリス,アメリカの12ヵ国は北大西洋条約に調印,同条約は同年8月に発効した。

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世界大百科事典内のNATOの言及

【冷戦】より

… 力の平準化とも関係して,ブロック内で頂点にたつ米ソから距離を置いたり,それに対して自主性を強める動きが生じた。特に西欧では,フランスはド・ゴール大統領のもとで自主外交を進め,NATOからの離脱や自主核武装を行い,アメリカと距離をとった。また西ドイツも70年代前半,東方政策の名の下に,ソ連・東欧諸国そして東ドイツとの関係改善を強め,75年にはヨーロッパ安全保障協力会議(CSCE)を形成させる独自外交を進めた(〈ヨーロッパ安全保障協力機構〉の項参照)。…

※「NATO」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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