ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大野伴睦」の意味・わかりやすい解説
大野伴睦
おおのばんぼく
[没]1964.5.29. 東京
政治家。 1913年,護憲運動,日比谷焼打ち事件に参加し明治大学を中退,立憲政友会院外団に入った。 22年,東京市議会議員に当選。以来鳩山一郎の直系となる。 30年,衆議院議員に当選。 42年の翼賛選挙に非推薦で落選したほかは,その死まで当選 13回を数えた。 45年の自由党結成に参画。 47年には幹事長となったが,48年の昭電疑獄に連座。 52年,無罪となって第一線に復帰し,同年衆議院議長となる。最大の政治的業績は,54年,自由党総務会長として,民主党の三木武吉と呼応し保守合同を推進したことである。自由民主党発足とともに総裁代行委員となる。 57年,岸信介総裁のもとで副総裁となったが,岸との間の総裁密約劇は有名。池田政権下でも再び副総裁をつとめ,現職のまま死去。官僚嫌いで,古いタイプの党人政治家の典型であった。
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