デジタル大辞泉 「款」の意味・読み・例文・類語
かん【款】[漢字項目]
1 打ち解けた心。真心。よしみ。「款待・款談/交款」
2 取り決めの条項。「条款・定款・約款」
3 まとまった金額。「借款」
4 金石にくぼませて彫った文字。また、書画に書きつける文字。「
[名のり]すけ・ただ・まさ・ゆく・よし
[難読]


(すい)+欠(けん)。
は祟(すい)の簡体。祟は呪能をもつ獣の形。これを殴って敵の呪詛を無力にする共感呪術を
(殺)といい、これに祈ってその感応を期待することを款という。〔説文〕八下に「
に欲する
るなり。欠と
(さい)の省とに從ふ」という。
は殺と同義で、放
の意にも用いる。鐘鼎の銘文を款識(かんし)といい、陰文(凹文)を款、陽文(凸文)を識という。刊・
と通用する。
と通じ、あな、むなしい、凹文をきざむ、える、まがる。
は款声。〔説文〕未収の字であるが、刊・科と声義の通ずる字で、空・穴の意がある。私心なく神と交わることを款という。
nは声義近く、懇も獣の呪霊を用いる呪儀をいう字であろう。また、惓giuan、悃khu
nも声義近く、神に祈る意の字であろう。
(空)khuan-khongも同系の字とみてよい。
▶・款識▶・款至▶・款志▶・款式▶・款実▶・款書▶・款情▶・款誠▶・款接▶・款然▶・款足▶・款待▶・款託▶・款談▶・款睇▶・款冬▶・款東▶・款凍▶・款篤▶・款扉▶・款附▶・款伏▶・款服▶・款文▶・款歩▶・款縫▶・款密▶・款門▶・款留▶・款話▶
款・悃款・懇款・借款・純款・順款・心款・深款・親款・清款・誠款・大款・丹款・談款・忠款・衷款・陳款・通款・定款・篤款・納款・披款・布款・密款・門款・約款・幽款・遊款・来款・落款・留款出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…官人・僧侶が位階や官職の叙任や昇進を望むため,自己の経歴・功績,あるいは祖先のことを書いた自薦の文書。平安時代初期からあり,はじめは申文といわれ,鎌倉時代ころから款状というようになった。〈款〉は偽りなく誠を尽くすの意。…
※「款」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...