水無月(読み)ミナヅキ

デジタル大辞泉 「水無月」の意味・読み・例文・類語

み‐な‐づき【水無月】

陰暦6月の異称田植え多くの水を必要とする月の意という。 夏》「―の朝顔すずし朝の月/樗良
白いういろうもち小豆をのせ、三角形に切った和菓子京都では夏越なごしのはらえに食べる。

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精選版 日本国語大辞典 「水無月」の意味・読み・例文・類語

み‐な‐づき【水無月・六月】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みなつき」とも。「な」は「ない」の意に意識されて「無」の字があてられるが、本来は「の」の意で、「水の月」「田に水を引く必要のある月」の意であろうという ) 陰暦六月の異称。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「六月(みなつき)の土さへ割けて照る日にも吾が袖乾(ひ)めや君に逢はずして」(出典万葉集(8C後)一〇・一九九五)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水無月」の意味・わかりやすい解説

水無月
みなづき

陰暦6月の異称で、「みなつき」ともいう。この月は暑熱激しく、水泉が滴り尽きるので水無月というのだとするが、語源的には諸説があり、『奥義抄(おうぎしょう)』は、農事がみな為尽(しつ)きてしまうので「みなしつき」といったのを誤ったのだとし、一説に、5月に植えた早苗(さなえ)がみな根づいた意からだという、とも説いている。今日の陽暦では7月に相当し、常夏(とこなつ)月、風待(かぜまち)月、鳴神(なるかみ)月、水待(みずまち)月など猛暑の季節にふさわしい、生活に根づいた異称が多く、古くから詩歌にも数多く詠まれてきた。なお、この月の晦日(みそか)限りで夏が終わるので、この日をとくに六月尽(みなづきじん)といい、各地の神社では水無月の祓(はら)い(六月祓(ばらえ))が行われる。

[宇田敏彦]

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「水無月」の解説

みなづき【水無月】

和菓子の一種。白いういろうの上面に甘く煮たあずきを散らし、三角形に切ったもの。ういろう生地には小麦粉を使うものもある。◇京都では、夏越(なご)しの祓(はら)いを行う6月30日に、1年の残り半分の無病息災を祈って食べる習慣がある。あずきの赤い色が厄除けになるとされる。三角形は氷に見立てたものとも、四角いものを半分に切った三角形で1年の半分を表しているともいわれる。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「水無月」の解説

水無月 (ミナズキ)

学名:Hydrangea paniculata f.grandi‐flora
植物。ユキノシタ科の落葉低木

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デジタル大辞泉プラス 「水無月」の解説

水無月

京都の名物菓子。白のういろう生地に小豆を乗せ、三角形に切り分けたもの。京都では6月30日に食べる。

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とっさの日本語便利帳 「水無月」の解説

水無月

六月。暑さで水が涸(か)れるところから、水無月(みずなしづき)。

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