デジタル大辞泉 「面従腹背」の意味・読み・例文・類語 めんじゅう‐ふくはい【面従腹背】 表面では服従するように見せかけて、内心では反抗すること。[類語]裏表・表裏・反対・陰日向・背中合わせ・裏腹・反抗的・喧嘩腰・つむじ曲がり・ひねくれ者・反発・逆らう・悪たれ・へそを曲げる・虫の居所が悪い 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「面従腹背」の意味・読み・例文・類語 めんじゅう‐ふくはい【面従腹背】 〘 名詞 〙 表面では服従するようにみせかけて、内心では反抗すること。[初出の実例]「尾を垂れて鼻息をうかがった面従腹背の狗犬どもが」(出典:諷刺文学序説(1946)〈中野好夫〉何故日本に諷刺文学が出ないのか) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
四字熟語を知る辞典 「面従腹背」の解説 面従腹背 表面では服従するようにみせかけて、内心では背いていること。 [使用例] 私がこうして肚はらの中で考えたことを先生の前で十分に云いい得なかったということは、甚はなはだ善よくない。一種の面従腹背でもある[森田草平*漱そう石せき先生と私|1947] [使用例] 面従腹背、この舎監のような女性がふりまく毒どく気けと陰口に耐えるためには相当な神経の図太さを必要とするだろう[高橋和巳*我が心は石にあらず|1964~66] [使用例] 営業部の埴輪女、大迫、宮森の三人は、哲司に「おはようございます」「お疲れ様です」などのあいさつをするようになり、たまに話をするときも敬語を使うようになった。どうせ面従腹背だろうが、居心地はいい[山本甲士*迷わず働け|2011] [解説] 「顔で従って腹では背く」という、古くからありそうなことばです。でも、一般化したのは戦後のことです。それ以前は「面従腹非」「面従腹ふく誹ひ」(「誹」は、そしる意味)と言いました。森鷗おう外がいも「面従腹誹」を使っています。 中国語では、古く「面めん是ぜ背はい非ひ」「面従背非」などの言い方がありました。「書経」には「帝王の前では服従しながら、陰で背く発言をしてはならない」という意味のフレーズが出てきます。 「腹背」は、中国語では「おなかと背中、前と後」の意味です。したがって、これを「腹の中で背く」という意味で使う「面従腹背」は、やはり新しい日本語です。「面従腹非」「面是背非」などが混ざったのかもしれません。 インターネットで、官僚と思われる人が匿とく名めいで政治家を批判しているのを目にすることがあります。直接意見を言うのが不可能なのでしょう。面従腹背はいつの世にもなくならないようです。 出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報