何せ(読み)ナニセ

デジタル大辞泉 「何せ」の意味・読み・例文・類語

なに‐せ【何せ】

[副]代名詞「なに」+動詞「する」の命令形「せい」から》「何しろ」に同じ。「何せこの風では舟を出せない」
[類語]とにかく何しろ何分なにぶん何分にもなんにせよともかくともかくもともあれとまれとにもかくにもそれはともあれ畢竟ひっきょう結局矢張り所詮しょせんどの道何れにしても結句ついとどの詰まり詰まるところ帰するところせんずるところ要するにいずれどうせつまりとうとういよいよ挙げ句挙げ句の果て差し詰め究竟きゅうきょう果ては何と言ってもどっち道もはや遅かれ早かれ善かれ悪しかれ

なん‐せ【何せ】

[副]《「なにせ」の音変化》なんといっても。なにしろ。「何せ資金がない」
[類語]なにせとにかく何しろ何分なにぶん何分にもなんにせよともかくともかくもともあれとまれとにもかくにもそれはともあれ

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精選版 日本国語大辞典 「何せ」の意味・読み・例文・類語

なに‐せ【何せ】

〘副〙 (「せ」は、動詞「する」の命令形「せい」から) =なにしろ(何━)
※熊の出る開墾地(1929)〈佐左木俊郎〉「何にせ、熊だか人間だか、見分けのつかねえ」

なん‐せ【何せ】

〘副〙 「なにせ(何━)」の変化した語。
洒落本・苦界船乗合咄(1867)中「そだがと思へばさべる様でも有し、なんせおた人の文でろでの」

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