デジタル大辞泉 「何分」の意味・読み・例文・類語 なに‐ぶん【何分】 [名]1 はっきりしない内容を漠然と表す。なんらか。「いずれ何分の沙汰があるだろう」2 あまり多くない数量を漠然と表す。いくらか。なにがし。「何分の御寄付をお願いいたします」[副]1 適切な処置を依頼するときに用いる。どうぞ。何とぞ。「何分よろしくお願いします」2 どんな事情よりも優先する事柄を述べて、弁解などをするときに用いる。何しろ。何せ。「何分この天気ですので、船は出せません」[類語](1)平に・なにとぞ・是非・どうぞ・どうか・願わくは・くれぐれも・なんとか・ぜひとも・まげて・ひとつ・心しんから・心こころから・衷心・返す返す・強いて・敢えて・努めて・できるだけ・なるたけ・なるべく・可及的・必ず・きっと・絶対・何としても・どうしても・是が非でも・たって・必ずや・必定・否が応でも・否でも応でも・否いやでも・否いやとも・是非とも・とくと・とっくり・重ね重ね/(2)とにかく・何しろ・何せ・何分にも・なんにせよ・ともかく・ともかくも・ともあれ・とまれ・とにもかくにも・それはともあれ・畢竟ひっきょう・結局・矢張り・所詮しょせん・どの道・何れにしても・結句・遂ついに・とどの詰まり・詰まるところ・帰するところ・詮せんずるところ・要するに・いずれ・どうせ・つまり・とうとう・いよいよ・挙げ句・挙げ句の果て・差し詰め・究竟きゅうきょう・果ては・何と言っても・どっち道・もはや・遅かれ早かれ・善かれ悪しかれ・すんでに・ほとんど・すんでのこと・すんでの所・どうにかこうにか・どうにか・やっと・ようやく・なんとか・かろうじて・からくも・やっとこさ・間一髪・危なく・あわや・すれすれ・ようやっと・どうかこうか・かつがつ・どうやらこうやら・曲がりなりにも・やっとの事で・まだしも・まだ・えんやらやっと・ようよう・危うく・九死に一生を得る・まあ・まあまあ・よっぽど・かなり・なかなか・わりあい・わりかた・わりかし・割に・比較的・まずまず・かすかす・どうやら・なんとかかんとか・そこそこ・それなり・増し・次善・可・セカンドベスト・ベター・及第・無難・ほどほど・捨てたものではない・満更まんざらでもない・未いまだし・未いまだ・不徹底・不十分・及ばずながら・不全・不完全・どうなりこうなり・一応・急場しのぎ・当座しのぎ・一時しのぎ・その場しのぎ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「何分」の意味・読み・例文・類語 なに‐ぶん【何分】 [ 1 ] 〘 副詞 〙① 事態の雑多なさまを表わす。いろいろと。さまざまに。なんとも。[初出の実例]「何分御やっかいに成まして」(出典:浮世草子・好色五人女(1686)二)② これと断定はできないが漠然と、あるいは、あえてぼかしながら、自らの判断を述べるときに用いる。どうやら。どうも。[初出の実例]「其スウススウとすすり込む音が何分気障(きざ)だ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四)③ 他のことよりも優先する事柄、いかんともしがたい事情を述べて、弁解などをするときに用いる。何しろ。何せ。[初出の実例]「何分学浅識隘候間、棟撓み可レ申存候」(出典:椿椿山宛渡辺崋山書簡‐天保一一年(1840)一一月三日)④ 相手の判断・裁量にまかせて依頼・懇願する気持を表わす。どうかしかるべく。なにとぞ。[初出の実例]「何分売払ってくれろとの頼み」(出典:歌舞伎・お染久松色読販(1813)序幕)[ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 「なにぶんの」の形で )① 特定しない事柄を漠然と示す。なんらか。「なにぶんの指示があろう」② わずかな数量を漠然と示す。なにがし。「なにぶんの寄付をする」 なん‐ぶん【何分】 〘 副詞 〙 「なにぶん(何分)」の変化した語。[初出の実例]「作右衛門お中を分度と申候て、尤なんふんにもと申候間」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)八月二六日) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by