浅浅(読み)あさあさ

精選版 日本国語大辞典 「浅浅」の意味・読み・例文・類語

あさ‐あさ【浅浅】

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる。「に」を伴うこともある) あっさりとして、軽やかなさま。人の動作性格などから事物の色、味、状態などにまでわたって広くいう。
※後鳥羽院御口伝(1212‐27頃)「定家は、さうなき物なり。さしも殊勝なりし父の詠をだにも、あさあさと思ひたりし上は、まして余人の哥、沙汰にも及ばず」
[2] 〘名〙 浅漬け香の物をいう女房詞
※言継卿記‐天文二年(1533)一二月一二日「今晩一桶両種〈鮒すし浅々〉土器物禁裏へ進上候了」

あさあさ‐し・い【浅浅】

〘形口〙 あさあさし 〘形シク〙 考えが浅い。軽々しい
古今著聞集(1254)一五「なにのいみじき事とても、あさあさしく散りぬれば、念なかりぬべし」

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デジタル大辞泉 「浅浅」の意味・読み・例文・類語

あさ‐あさ【浅浅】

[副]
色などが薄いさま。うっすら。
「―と萌初もえそめた麦畠は」〈藤村破戒
考えが浅いさま。軽々しいさま。
「気軽な男の、気も―に連れ添へば」〈浄・栬狩剣本地
[類語](2浅浅しい浅はか軽薄浮薄単純軽佻馬鹿愚か愚かしい馬鹿らしい馬鹿馬鹿しい阿呆らしい下らない愚劣無思慮ぶしりょ無考え浅薄せんぱく軽はずみ軽率

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普及版 字通 「浅浅」の読み・字形・画数・意味

【浅浅】せんせん

水の疾く流れるさま。〔楚辞九歌湘君〕石(せきらい)は淺淺たり 飛(へんぺん)たり

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