コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

あえのこと あえのこと

3件 の用語解説(あえのことの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

あえのこと
あえのこと

石川県能登半島北部の農家で行なわれる,田の神にかかわる年中行事。神を食物でもてなす饗(あえ)の行事の意。12月5日(もとは旧暦 11月5日)に,農家の主人は自分の家の田から田の神を迎え,翌年の 2月9日(もとは旧暦 1月9日)まで床の間などで種籾俵などを神座としてまつる。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

あえのこと

輪島市、能登町など奥能登地域の農家が田の神をまつる儀礼。「あえ」は供応、「こと」は行事・祭りの意味とされる。1976年に国の重要無形民俗文化財に指定された。毎年12月5日、田から神様を迎え入れて風呂に入ってもらい、ごちそうでもてなして収穫を感謝する。その家で年を越した神様を翌年2月9日に田に送り出し、その年の豊作を祈る。

(2009-12-05 朝日新聞 朝刊 石川全県 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

あえのこと
あえのこと

奥能登(のと)で顕著にみられる農耕儀礼。戸主が旧暦11月5日(現在は12月5日)と旧暦正月9日(現在は2月9日)に田の神を饗応(きょうおう)する家ごとの行事である。アエノコトとかタノカミサマともよばれる。「あえ」は饗することだといわれている。田の神の多くは片方の目もしくは両方の目が不自由で、夫婦(めおと)神であると伝えられている。
 家ごとの行事だけに、諸相があるが、そうしたなかから一つの事例を次にみてみる。当日は朝から準備に入る。種籾(たねもみ)俵を床の間や神棚の下に積み、そこに山で切ってきた榊(さかき)などの木を立てる。この俵が春の「あえのこと」まで田の神として意識される。夕刻に裃(かみしも)姿の戸主が、苗代田で迎えの口上を述べて稲株を打ち起こし、扇を手に家まで案内する。目が不自由だということで、溝(みぞ)などに心を配る。玄関先で家族に声をかけ、一同が出迎えるなかを炉端の横座につく。それから風呂場(ふろば)へ案内する。湯加減を案じて声をかける。風呂から戻ると、小豆(あずき)飯、みそ汁、煮しめ、メバルの尾頭付きなどを盛り付けた膳(ぜん)を一つ一つ説明しながらすすめる。甘酒も供える。夫婦神ということで2膳用意する。男神の膳の前には葉付きの一本大根、女神には二股(ふたまた)大根をつける。家族は下座(しもざ)で各自の膳について、供え物と同じ料理を食す。
 2月9日の春の「あえのこと」は田の神を送るということであるが、湯浴(ゆあみ)や饗膳(きょうぜん)など同様の方式である。淡路島北部のヤマドッサンや九州北部の丑(うし)の日祭など他地域の収穫祭や予祝祭との関連性が注目される。「奥能登のあえのこと」として、国の重要無形民俗文化財に指定されている。[佐々木勝]
 また、同名称で2009年(平成21)ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

あえのことの関連キーワード能登縮輪島奥能登能登金時能登ミニトマト奥能登のあえのこと能登麦屋節石川県鳳珠郡能登町黒川石川県鹿島郡中能登町能登部上石川県鹿島郡中能登町能登部下

今日のキーワード

ポケモンGO

2016年7月6日に米国・オーストラリア・ニュージーランドで配信開始となったスマートフォン用AR(仮想現実)モバイルゲーム。開発・発売元はNiantic,Inc.(ナイアンティック)で、株式会社ポケモ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

あえのことの関連情報