オホーツク海気団(読み)おほーつくかいきだん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オホーツク海気団」の意味・わかりやすい解説

オホーツク海気団
おほーつくかいきだん

梅雨期や秋雨期にオホーツク海や三陸沖に現れる低温多湿な気団海洋性寒帯気団に属する。南にある小笠原(おがさわら)気団との間に前線をつくるので、日本付近は雨の降りやすい天気が続く。大陸性のシベリア気団がオホーツク海に移動し、海面から水蒸気補給を受けながらしだいに海洋性に変質した気団で、高さは2~3キロメートルのことが多い。

饒村 曜]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オホーツク海気団」の意味・わかりやすい解説

オホーツク海気団
オホーツクかいきだん
Okhotsk Sea air mass

日本の北方,オホーツク海に発現域をもつ海洋性寒帯気団。日本には 6~9月の間現れ,日本の天気を支配する。梅雨や秋雨の頃に,冷たく湿った北東の風を吹かせる。この北東気流は,東北地方ではやませと呼ばれ,冷害をもたらすことがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android