クッチャロ湖(読み)クッチャロこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クッチャロ湖」の意味・わかりやすい解説

クッチャロ湖
クッチャロこ

北海道北東部,猿払原野(さるふつげんや)から頓別平野にわたって点在する湖沼群の一つ。別称頓別沼(とんべつぬま)。宗谷岬南東に位置し,浜頓別町に含まれる。面積 13.3km2。周囲 30km。最大水深 2.5mの汽水湖海岸に平行する 2条の砂丘背後海岸段丘との間に形成され,鉤形をなし,大沼小沼からなる。ウグイ,ボラ,シジミなどが生息し,ハクチョウの渡来地としても有名。付近は北オホーツク道立自然公園に属し,自然が保存されている。1989年ラムサール条約に登録。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クッチャロ湖」の意味・わかりやすい解説

クッチャロ湖
くっちゃろこ

北海道北部、宗谷(そうや)総合振興局管内の浜頓別町(はまとんべつちょう)にある湖沼。頓別沼ともいう。周囲約27キロメートル、面積13.3平方キロメートル。南から延びる半島によって南部の大沼と北部の小沼に分かれ、両部分は狭い水道で結ばれる。水深は大部分が2メートル以内、褐色を帯びた汽水をたたえ、大沼からクッチャロ川、さらに頓別川河口を経てオホーツク海に通じているが、満潮時には塩水が湖内に逆流する。北オホーツク道立自然公園の一部で、周辺には未開発の湿原が残されている。道内有数の野鳥生息地で、渡り鳥観測ステーションが設けられている。1989年(平成1)日本で3番目にラムサール条約登録湿地となった。クッチャロは「のどもと」を意味するアイヌ語に由来し、湖沼の水の出口をさす。

岡本次郎


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android