ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クルチウス」の意味・わかりやすい解説
クルチウス
Curtius, Theodor
[没]1928.2.8. ハイデルベルク
ドイツの化学者。ハイデルベルクで R.ブンゼン,ライプチヒで H.コルベに師事した。ミュンヘン,エルランゲン,ボンなどで研究生活をおくり,1898年以来 V.マイアーの後継者として 28年間ハイデルベルク大学の化学教室を主宰し,同時に『応用化学雑誌』 Journal für praktische Chemieの編集にあたった。酸アジドのイソシアン酸エステルへの転位 (クルチウス転位) ,さらにこれを加水分解してアミンとする反応 (クルチウス反応 ) の発見,ヒドラジン (1887) ,アジ化水素酸 (90) の合成で知られている。
クルチウス
Curtius
クルチウス
Curtius, Ernst Robert
[没]1956.4.19. ローマ
ドイツの文学研究者,ラテン語学者。マールブルク,ハイデルベルク,ボンなどの大学の教壇に立ち,特に 19,20世紀のフランスの文学,思想,および中世ラテン文学を研究,新紀元を画した。ジッド,R.ロラン,ペギー,バレリー,オルテガ・イ・ガセット,ウナムーノ,T.S.エリオット,ジョイスらをドイツに紹介した功績は大きい。主著『バルザック』 Balzac (1923) ,『ヨーロッパ文学とラテン中世』 Europäische Literatur und lateinisches Mittelalter (48) ,『20世紀のフランス精神』 Französischer Geist im20.Jh. (52) 。
クルチウス
Curtius, Georg
[没]1885.8.12. ヘルムスドルフ
ドイツの言語学者。プラハ,キール,ライプチヒなどの大学の教授を歴任。『ギリシア語源学提要』 Grundzüge der griechischen Etymologie (1858~62) などの著者として,ギリシア語文献学の研究に貢献した。印欧語比較言語学の発達を推進した一人であるが,次代の青年文法学派の主張には最後まで反対した。
クルチウス
Curtius, Montanus
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