ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グラッドストン」の意味・わかりやすい解説
グラッドストン
Gladstone, William Ewart
[没]1898.5.19. ウェールズ,ハーデン
イギリスの政治家。4度にわたって首相をつとめた。オックスフォード大学に学び,1832年下院議員となる。最初はトーリー党に所属したが,のちピール派としてトーリー党を離脱。 52~55年アバディーン連立内閣の蔵相,59~65年第2次パーマストン内閣の蔵相,65~66年ラッセル内閣の蔵相などをつとめ,自由党 (ホイッグ党) 下院指導者となった。 67年末ラッセルの引退後,党の最高指導者となり,以後保守党のディズレーリ,ソールズベリー (侯) と交互に政権を担当する典型的な二大政党政治を展開した。 68~74年の第1次グラッドストン内閣は,69年アイルランド国教会制廃止法,70年第1次アイルランド土地法,フォースター教育法,71年労働組合法,72年無記名投票法などの改革立法を成立させた。総選挙に敗れいったん引退したのち,ミッドロージアンの選挙区でディズレーリの帝国主義政策を非難する有名なキャンペーンを行い,80年総選挙で勝利。 85年までの第2次内閣では,1881年第2次アイルランド土地法,84年「第3次選挙法改正法案」を成立させた。 86年の第3次内閣はアイルランド自治法案を提出して敗れ,短命に終った。 92~94年の第4次内閣において再度提出された同法案も上院で否決され,60年以上にわたる政治生活から引退した。
グラッドストン
Gladstone
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