なぞる(読み)ナゾル

デジタル大辞泉 「なぞる」の意味・読み・例文・類語

なぞ・る

[動ラ五(四)]
すでにかかれた文字や絵などの上をたどって、そのとおりにかく。「手本を―・る」
すでに行われた事実や書かれた文章などをたどって、再現する。「事件経過を―・っただけの小説
[可能]なぞれる
[類語]写す書き写す書き取る転記する謄写する筆写する手写する書写する臨写する透写するトレースする転写する・拓本

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精選版 日本国語大辞典 「なぞる」の意味・読み・例文・類語

なぞ・る

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 すでに書いてある文字や図などの上を、指先や筆などでその通りにたどって書く。などる。また、同じになるように、そっくりまねる。「手本をなぞって書く」
    1. [初出の実例]「わがチャールス・スペンサー・チャップリン先生の道を、計らずも、なぞってゐるのだな、と感じた」(出典:苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉ロッパ放談)

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改訂新版 世界大百科事典 「なぞる」の意味・わかりやすい解説

ナゾル
Vladimir Nazor
生没年:1876-1949

ユーゴスラビアの文学者。クロアチア人。ブラチュ島の生れ。グラーツ大学で自然科学を修め,中学教師として海岸地方を転々とした。叙事詩スラブ伝説》(1900),イストリア半島の伝説に基づいた小説《巨人ヨジェ》(1908)で文名を確立。翻訳も含めて旺盛な文学活動を行い,祖国戦場となるや老体をおしてパルチザン部隊に入り,多くの人々を感動させた。解放後はクロアチア議会幹部会議長などを歴任した。
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世界大百科事典(旧版)内のなぞるの言及

【ユーゴスラビア】より

…彼は戦前ツェサレツAugust Cesarec(1893-1941)らと雑誌を通じて革命運動を推進し,あらゆるジャンルで多彩な才能を発揮した。またナゾルとコバチッチIvan Goran Kovačić(1913-43)はパルチザン戦争に身を投じて自己改革を行ったユニークな詩人である。戦前のベオグラードでは,詩人ツルニャンスキダビチョらが表現主義から超現実主義風の作品を発表する一方,ヌシッチは風刺で現実を笑殺した。…

※「なぞる」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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