ノイシュバンシュタイン城(読み)ノイシュバンシュタインジョウ

デジタル大辞泉 の解説

ノイシュバンシュタイン‐じょう〔‐ジヤウ〕【ノイシュバンシュタイン城】

Schloß Neuschwansteinドイツ南部、バイエルン州の都市フュッセン近郊にある中世風の擬古城。バイエルン王ルートウィヒ2世により、1869年に着工。1886年の王の死による中断ののち、1892年まで建設が続けられた。城内は豪華な装飾が施され、ワグナーオペラの場面を描いた壁画をはじめ、白鳥モチーフにした調度品絵画がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界の観光地名がわかる事典 の解説

ノイシュバンシュタインじょう【ノイシュバンシュタイン城】

ドイツ南部、バイエルン州南部の都市フュッセン(Füssen)の南、オーストリア国境近くのホーエンシュバンガウ(Hohenschwangau)にある、おとぎ話に出てくるような美しさを持った白亜の古城。東アルプス北麓のアンマー山地の湖アルプゼーやベーラット狭谷の滝を見下ろす断崖高台に建っている。その姿の美しさやロマンチック街道終点の観光スポットにあることから、ドイツで最も観光客に人気のある城になっている。また、米カリフォルニア州、パリ、香港の、3つのディズニーランドのシンデレラ城のモデルになった城の一つといわれている。この城を建設したのは、バイエルン王国の若き国王ルートヴィヒ2世(1845~1886年)である。中世騎士道への強い憧れを抱くルートヴィヒ2世はワーグナー(Wilhelm Richard Wagner、1813~1883年)に心酔し、オペラ『ローエングリン』と『タンホイザー』に登場する騎士の城を再現しようという一念だけで、経済性や実用性を度外視して計画を進め、城を1869年9月5日に着工した。このため、王国財政は逼迫(ひっぱく)し、この国王はついには軟禁され、ほどなくシュタルンベルク湖畔を散歩中に謎の死を遂げる。すぐ近くには、ルートヴィヒ2世が幼いころ過ごした、父マクシミリアン2世が所有していたホーエンシュバンガウ城がある。フュッセン駅前からホーエンシュバンガウまでバスが運行していて、館内を見学するツアーが用意されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

百科事典マイペディア の解説

ノイシュバンシュタイン城【ノイシュバンシュタインじょう】

ドイツ,バイエルン州最南部,ロマンチック街道(ロマンティッシェ・シュトラーセ)の終点でもあるフュッセン近郊にある白亜の城。バイエルン国王ルートウィヒ2世により1869年に着工したものの,王の死によって建設は1886年に中断,未完成のまま現在に至る。アルプ湖を見下ろす丘の上に建ち,バロック,ゴシック,ルネサンスなど多様な様式を取り入れ,中世の城郭をイメージしたものといわれる。ディズニーがシンデレラ城のモデルとしたことはあまりにも有名で,古くからの保養地に世界各地からの観光客を集めている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ノイシュバンシュタイン城
ノイシュバンシュタインじょう
Neuschwanstein

ドイツ,バイエルン地方の岩山の頂に建つネオロマネスク様式の大理石造城郭。建築好きのルートウィヒ2世が幻想趣味を駆使して建てたもので,C.ジャンク (舞台装置設計家) の案に基づき,建築家 E.リーデル,G.ドルマン,J.ホフマンらが 1869~86年に建造。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android