日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビタミン過剰症」の意味・わかりやすい解説
ビタミン過剰症
びたみんかじょうしょう
水溶性ビタミンは組織内に長時間滞留することなく排泄(はいせつ)されるので過剰症になる心配は少ないが、組織蓄積性の高い脂溶性ビタミンであるA、D、K、Eは過剰症になる可能性がある。ヒトの場合では、ビタミンAとDに過剰症の報告がある。これらは通常、薬物として大量に投与されていたときにおこるが、1899年に北極探検家が白クマの肝臓を毎日食べていて、ビタミンA過剰症になったという記載がある。
[橋詰直孝]