



(尋)、神の所在を尋ねる意。神隠れの隠の旧字は隱、呪具の工を以て神の形を隠した。左・
・隱は、みな工の形を含む。その工を左右の手で奉ずる形は巫、神につかえ、神意をたしかめる者をいう。〔説文〕五上に「
するなり。女の能く無形に事(つか)へ、
を以て
を
す
なり。人の兩
(りゃうしう)もて
ふ形に象る。工と
を同じうす。古
(いにしへ)巫咸、初めて巫と作(な)る」といい、無・
(舞)との声の関係を以て説く。春秋期の楚の巫臣、字(あざな)は子靈(霊)といい、靈は雨乞いする巫の意。卜文・金文の巫の字形は
に作り、工を縦横に組み合わせた形。卜辞に
を祀ることを卜する例があり、巫祖を祀るものであろう。〔山海経、大荒西経〕に十巫の名がみえ、巫はみなその伝統を伝えた。のち女巫を巫といい、男巫を覡(げき)という。
字鏡〕巫 加无奈
(かむなぎ)〔和名抄〕巫 加无奈
(かむなぎ)〔名義抄〕巫 カミナリ(ギ)・タカシ・ヲムナカムナギ
〕になお靈など二字を加える。覡はまた
(撃)に作る。
(ひようきよ)
架、以て人を謗(そし)るなり」という。
miuaは同声。無は
の初文。無は袖に呪飾をつけて舞う人の正面形。下に両足(舛(せん))を加えて
となる。
はもと雲舞、雨乞いのときに行われた。
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巫・覡巫・史巫・女巫・神巫・鍼巫・僧巫・俗巫・村巫・暴巫・老巫出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
覡とも書く。神祭りに仕え、あるいは託宣を受け、また神と人とのなかをとりもつ人をいう。「かんなぎ」の語義は、「神和(なぎ)の義也(なり)。神慮をなごむる意也」(『和訓栞(わくんのしおり)』)という。また、女を巫(ふ)といい、男を覡(げき)という(『伊呂波(いろは)字類抄』)。わが国では古くから女の巫が多く神祭りに仕えた。平安時代の『延喜式(えんぎしき)』巻9によると、「神祇(じんぎ)官の西院に坐(ま)す御巫(みかんなぎ)等の祭る神二十三座」と記されており、それらは御巫、座摩(いがすり)の巫、御門(みかど)の巫、生嶋(いくしま)の巫などが祭るとある。一方、男の覡は少なかったようである。
[沼部春友]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ほかに〈沙門〉を意味するサンスクリットの〈シュラマナśramana〉やパーリ語の〈サマナsamana〉からの借用語であるとか,ペルシア語の〈シェメンshemen〉(偶像,祠)からの転化語であるとする説もある。中国では〈巫(ふ)〉(女性)および〈覡(げき)〉(男性)の語を用いる。
[特質]
シャーマンが他の呪術・宗教的職能者と異なる点は,超自然的存在とのかかわり方における〈直接性〉にある。…
…
【古代(西周および春秋戦国時代――前11~前3世紀末)】
中国文学の源流は二つある。一つは史官の文学,他は巫(ふ)の文学である。文字(漢字)が作り出されたのはごく古く,前20世紀以前だと思われる。…
※「巫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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