ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヨタカ」の意味・わかりやすい解説
ヨタカ
(2) Caprimulgidae; nightjar ヨタカ目ヨタカ科の鳥の総称。95種からなり,全長 19~29cm。羽色は全体に灰色か黄色を帯びる褐色で,明褐色と黒色,灰色などの細かい斑模様がある。喉,翼,尾に大きな白斑のあるものが多く,特に翼と尾の白斑は飛ぶとよく目立つ。頭部は大きく,眼,開けたときの口も大きく(嘴は小さい),口のまわりには剛毛がよく発達している。翼は長くて先がとがる。大部分の種は夜行性で,日中は枝上か地上で静かに休んでいる。北アメリカにすむプアウィルヨタカ Phalaenoptilus nuttallii は鳥類で唯一冬眠することが知られている。全世界に広く繁殖分布するが,ニュージーランドと高緯度域,アラビア半島や中国内陸部,サハラ砂漠などの乾燥地には生息していない。おもに森林や疎林,林縁の草地,農耕地などにすむ。
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