日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローガン」の意味・わかりやすい解説
ローガン
ろーがん
Sir William Logan
(1798―1875)
カナダの地質学者。モントリオールに生まれ、イギリス、ウェールズの叔父の炭鉱で石炭調査をしながら地質学を学ぶ。カナダの地質調査所設立に尽力し、初代所長(1842~1870)となる。カナダ楯(たて)状地南東部の先カンブリア時代層の地質調査を行い、カナダにおいて地質図を初めてつくった。ローレンシアン系、ヒューロニアン系は彼の命名による。北部アパラチア地域は断層、褶曲(しゅうきょく)が多いのに対して、西側の地域では地質構造がきわめて単純であり、かつ両地域の層序に大きな違いがあるのをみいだした。この2地域の境界は、彼の名をとってローガン線とよばれている。
[木村敏雄]