4-dimethylamino-2,3-dimethyl-1-phenyl-5-pyrazolone.C13H17N3O(231.30).アセト酢酸エステルとフェニルヒドラジンから3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロンを合成し,これをN-メチル化,ニトロソ化,還元,メチル化の工程を経て製造される.無色または白色の結晶,あるいは結晶性粉末.無臭.味はわずかに苦い.融点107~109 ℃.クロロホルム,エタノールに易溶,水,エーテルに可溶.光によって変化する.還元性があり,酸化剤の共存で,青~紫色の呈色反応を示す.ピラゾロン系合成解熱・鎮痛薬として用いられる.薬効はアンチピリンの約3倍.吐き気,頻脈,ヘマトポルフィリン尿症,無顆粒細胞症などの副作用を起こすことがある.[CAS 58-15-1]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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アンチピリンの誘導体で、わずかに苦味を有する白色結晶性粉末。1884年ドイツで創製され、バイエル社で発売した解熱・鎮痛剤。アンチピリンより作用が強く、アスピリンやフェナセチンより鎮痛効果が大であったため繁用されていたが、副作用として顆粒(かりゅう)球減少症をおこすこと、さらに、経口投与されると胃内で食物由来の亜硝酸塩と反応してジメチルニトロソアミンが生成、これが発癌(はつがん)性を有することから使用が制限され、一般用の薬には使われなくなった。注射薬または坐薬(ざやく)として用いられる。
[幸保文治]
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…アミノピリンよりはいくらか弱いながらも比較的に強い解熱鎮痛作用をもち,19世紀の終りころからわりあいに近ごろまで広く使用されてきた薬物。アミノピリンと同じく,ピラゾロン誘導体,いわゆる〈ピリン系〉薬剤で,現在ではその使用は急速に低下しアスピリンのほうに比重が移っている。…
※「アミノピリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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