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ウラル語系諸族 ウラルごけいしょぞくUralic peoples

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ウラル語系諸族
ウラルごけいしょぞく
Uralic peoples

ウラル山脈を中心に分布しウラル語族に属する言語を用いる諸民族の総称。形質的には,短身,短頭のサミ人,長身のバルト=フィン族,その他ボルガ=ペルム族,オビ=ウゴル族,マジャール族,それにモンゴロイド的特徴をもつサモディ諸族とに分類できる。狭義のフィン族はフィンランドの国民として,マジャール族はハンガリーの国民として,北・東部ヨーロッパに影響力をもち,文化的にも人口規模のうえでも,それぞれフィン系諸族,ウゴル系諸族中優位を占める。一方,スカンジナビア半島の最北端や旧ソ連地域に散在するサミ人,シベリア北西部を中心に北極海沿岸に住むサモディ諸族など北方のグループは,トナカイ飼養,狩猟,漁労などの生業形態をとり,その多くは半遊牧である。南方の諸民族は定住農耕民で,特にボルガ川,ドナウ川流域では早くから高度の農耕文化が発達した。東部の民族の社会組織については,人類学上興味深い例もあるが,一般的には父系制で多くの外婚制氏族に分れ売買婚の形態をとる。アニミズムや祖先崇拝,魔よけの祈祷などは,ウラル語系諸族の間で共通であり,サモディ諸族の呪物崇拝なども含めて,各民族はそれぞれの呪文やそうした言葉の集成をもち,シャーマンによって保持されている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ウラルごけいしょぞく【ウラル語系諸族】

ウラル語族に属する諸言語を使用する民族群の総称。ウラル諸語は共通の祖語にさかのぼることが言語学的に証明されており,この同系性を基礎にウラル語系諸族の歴史を再構成する試みが言語学,民俗学,民族学,考古学,自然人類学,歴史学などの領域(これらをまとめてウラル学と称する)で行われている。
[分布]
 ウラル山脈の西側(山脈の東側も含むとの説もある)が原郷とされているウラル語系諸族は現在,スカンジナビアからタイミル半島に至る北方ユーラシア西部(東経56゜~70゜)に広く分布するが,スラブ,ゲルマン,バルト,チュルク,ツングース系諸族と交錯しあっており,分布は連続性を欠くところが多い。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

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