オーウェン(その他表記)Owen, Sir Richard

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーウェン」の意味・わかりやすい解説

オーウェン
Owen, Sir Richard

[生]1804.7.20. ランカシャーランカスター
[没]1892.12.18. ロンドン
イギリスの解剖学者,古生物学者。外科医の修業を積んだのち,王立外科大学勤務 (1826) 。 1830年,G.キュビエに会い,パリ自然史博物館の標本を研究 (31) 。王立外科大学教授 (36) 。 56年より大英博物館博物学部部長。比較解剖学における重要な概念である相同と相似は,それまで区別されずに用いられていたが,オーウェンは,相同を構造に基づく対応関係,相似を機能に関する対応関係と定義し,両概念の意味を明確にした。イギリスで最後の観念的解剖学者と目される彼は,頭蓋骨を脊椎の変形とみる説を立てたが,T.ハクスリーにより痛烈に非難された。大英博物館所蔵の始祖鳥の化石に関する研究 (63) は,オーウェンの古生物学者としての名声の一端をになうものであったが,重大な誤りを含んでいることが発見された (1954) 。また,C.ダーウィンの進化論発表に際して,これを論難したことはよく知られている。

オーウェン
Owen, Robert

[生]1771.5.14. ニュータウン
[没]1858.11.17. ニュータウン
イギリスの社会改革運動家。協同組合運動の創始者産業革命期にマンチェスターの紡績工場支配人として成功し,スコットランドニューラナークに労働者の福祉を目指した大工場を経営した(→ニューラナーク)。ほかにも,空想的社会主義の提唱者として社会や教育の改革事業に先鞭をつけた。環境が人間を規定するという立場に立って産業革命のもとでの資本主義社会の反自然的状態を批判し,共産主義的な共同体を想定し,それを実現しようとした。主著『新社会観』A New View of Society(1813),『ラナーク州への報告』The Report to the County of Lanark(1820)。

オーウェン
Owen, Wilfred

[生]1893.3.18. シュロップシャー,オズウェストリー
[没]1918.11.4. フランス
イギリスの詩人。第1次世界大戦の戦争詩人中の第一人者。終戦直前に戦死。痛切な戦場体験から初期のジョージ朝の詩風を脱し,「戦争の哀れさ」を義憤と人間愛をもってうたい上げた。詩風の変化にはサスーンの影響があり,またオーデン・グループの詩人たちに強い影響を与えた。サスーン編の『詩集』 (1920) を校訂し回想録を付したブランデン編の『詩集』 (31) が定本とされたが,その後デイ=ルイス編の『全詩集』 Collected Poems (62) が刊行された。

オーウェン
Owen, Alun (Davies)

[生]1925.11.24. ランカシャー,リバプール
[没]1994.12.6. ロンドン
イギリスの劇作家。リバプールを舞台にした作品が多い。代表作は,プロテスタント若者カトリック少女の恋を扱った『公園への行進』 Progress to the Park (1959) 。また,ビートルズ最初の映画『ヤア!ヤア!ヤア!ビートルズがやってくる』"A Hard Day's Night" (64) のシナリオをはじめ,映画,テレビでも活躍。

オーウェン
Owen, Robert Dale

[生]1801.9.9. グラスゴー
[没]1877.6.24. ジョージ湖
アメリカの社会運動家,作家,政治家。ロバート・オーウェンの子。インディアナ州ニューハーモニーという地域社会をつくったが失敗に終る。 1843~47年連邦下院議員。奴隷解放を主張した。

オーウェン
Owen, John

[生]1563/1564
[没]1622
イギリスの詩人。良識と機知に富むラテン語のエピグラムは,4ヵ国語に翻訳されて 19世紀まで広く読まれた。

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最新 地学事典 「オーウェン」の解説

オーウェン

Owen, Sir Richard

1804.7.20~1892. 12.18 英国の比較解剖学者・古生物学者。Dinosaur(恐竜)の提唱者として有名。パリでキュビエに学び,帰国後,医学校教授・大英博物館部長。始祖鳥や,ダーウィンの持ち帰った南米の化石の記載をおこなった。広範囲で数多くの動物の解剖を手掛け,比較解剖学の基礎理論である相同の概念を打ち立てた。組織学にも精通し,歯の組織構造に「オーエンの外形線」などの名称を残している。進化を容認していたが,ダーウィンの自然選択説に反対し,生物の進化的な変化は超自然的な「生体エネルギー」で説明した。『Odontography』(1840~45),『Comparative Anatomy and Physiology of Vertebrates』(1866~68)など,著書多数。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「オーウェン」の解説

オーウェン
Robert Owen

1771~1858

イギリスの人道主義的な工場経営者。マルクスなどから「空想的社会主義者」と批判された。ウェールズの出身。産業革命期に徒弟から身を立て,ニューラナークの紡績工場で労働者の生活環境と労働条件の改善に意を払い,その経営に成功。1819年の工場法の成立に貢献した。25年アメリカに渡り,ニューハーモニーと称する実験的な共産社会の実現を図ったが,失敗。帰国後,生活協同組合を呼びかけたほか,34年には全国労働組合大連合の結成に尽力した。主著『新社会観』。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーウェン」の意味・わかりやすい解説

オーウェン(Robert Owen)
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オーエン


オーウェン(Sir Richard Owen)
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オーウェン(Wilfred Owen)
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オーエン

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